概 要
構 造粘 膜
区 分
周辺との位置関係
脈管/神経
関連語句
Wikipedia
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・「気管分岐部の位置は、大人では第2肋軟骨の高さ(胸骨角の高さ)に相当するが、

 小児ではこれよりやや低く、第3肋軟骨の高さに相当する」(日本人体解剖学)

・「気管分岐部において、気管内腔へ突出した稜を気管竜骨(カリナ)という。」(日本人体解剖学)

甲状軟骨~

気管分岐部(前面)

甲状軟骨~

気管支(後面)

気管・食道

(横断面)

   

 

気管の構造
   

 

【粘 膜】

 

「粘膜は著しく発達するが、ヒダは見られない。」(日本人体解剖学)

1
粘膜上皮
 多列線毛円柱上皮(喉頭と同じで杯細胞を混ずる)で繊毛運動は上に向かう。
2
基底膜
 明瞭で粘膜固有層は弾性線維に富む。粘膜下組織には気管腺(混合腺)が多い。

 

気管壁の構造がわかるイラスト・写真を掲載しているサイト-1

気管壁の構造がわかるイラスト・写真を掲載しているサイト-2

気管壁の構造がわかるイラスト・写真を掲載しているサイト-3

 

以下は「日本人体解剖学」の解説文となる。

 気管は、15~20個の上下に連なる軟骨輪(幅3~4㎜)とその間を連ねる輪状靭帯およびこれらの内面を覆う粘膜からできる。軟骨輪は気管軟骨といい、硝子軟骨からなる。完全な輪状ではなく、後方部の欠けた(全周およそ2/5~1/3を欠く)C字形をなす。後方の壁は膜性壁といい、主として気管軟骨のC字形の両端を連絡する平滑筋側からできる。膜性壁の存在は食物などの通過時の食道の拡張と関連し、これらを助けているとされている。なお、軟骨輪全体は弾性繊維に富む結合組織膜(線維弾性膜)に包まれ、この膜はさらに隣り合う気管の間を満たして輪状靭帯となる。

 粘膜は著しく発達するが、ヒダは見られない。粘膜上皮は、喉頭と同じく杯細胞を混ずる多列線毛円柱上皮で、繊毛運動は上方に向かう。基底膜は明瞭で、粘膜固有層は弾性繊維に富み、粘膜下組織には混合腺である気管腺が多く、とくに膜性壁の平滑筋層内外には大きな腺が見られる。膜性壁の筋層は内輪・外縦の2層からでき、気管筋という。

 

「日本人体解剖学」では気管をおおきく頚部と胸部に分けている。

1

頚 部

cervical part

 ・脊柱の頚部に一致し後方へ軽く凸弯している。

 ・上方)頚正中部に浅在 

 ・下方)次第に深部に位置するようになる。

 経過中に次の器官と接する。

 1. 甲状腺:第2~第5気管軟骨の前面および外側面を覆う。

 2. 不対甲状腺静脈:頚部下方の前面に位置、また最下甲状腺  静脈を伴うこともある。

 3. 反回神経:頚部と食道との間(気管食道溝)に位置

 4. 迷走神経:頚部の外側に位置

2

胸 部

thracic

part

 胸骨柄と左腕頭静脈の後方を脊柱に平行して走り、縦隔の中部と後部の境界となる。(日本人体解剖学)

 右側に腕頭動脈、そして左側に左総頚動脈が走行している。

 若年者では胸骨との間に発達する胸腺を挟む。

 後面は食道の前壁と接している。

 

頚部と胸部の区分が分かるイラス掲載しているサイト

 

以下は「日本人体解剖学」の解説文となる。

気管の後面(膜性壁)の後面には食道が接している。食道は気管頚部では気管の左縁超え、さらに下方は左気管支と交叉ている。第2~第5気管軟骨の前方には甲状腺胸部がある。甲状腺の左様・右葉は気管の上方の両側面を包む。

     
気管とその周辺        

 

気管に分布する脈管・神経として以下のものが挙げられる。

動脈

上方:下甲状腺動脈の気管枝

後方:気管支動脈胸大動脈臓側枝の一つ)

前方:内胸動脈縦隔枝

静脈

気管の周りに網目状に分布し腕頭静脈および奇静脈に集まる。

上方:下甲状腺静脈  後方:気管支静脈 前方:内胸静脈

リンパ管
粘膜に多く、上皮中にはリンパ球が見られる。気管の外側および気管分岐部付近のリンパ節に入る。(日本人体解剖学)
神経
迷走神経の直接枝、反回神経および下喉頭神経のほか交感神経枝を受ける。(日本人体解剖学)

 

 
動脈-1
動脈-2
静脈
リンパ節・リンパ本幹
神経-1
神経-2 

 

か行
 
な行
ま行
ら行

 

以下は「Wikipedia」の解説文となる。

 The upper part of trachea receives and drains blood through the inferior thyroid arteries and veins; the lower trachea receives blood from bronchial arteries. Arteries that supply the trachea do so via small branches that supply the trachea from the sides. As the branches approach the wall of the trachea, they split into inferior and superior branches, which join with the branches of the arteries above and below; these then split into branches that supply the anterior and posterior parts of the trachea. 

 The inferior thyroid arteries arise just below the isthmus of the thyroid, which sits atop the trachea. These arteries join (anastamoses) with ascending branches of the bronchial arteries, which are direct branches from the aorta, to supply blood to the trachea. 

 The lymphatic vessels of the trachea drain into the pretracheal nodes that lie in front of the trachea, and paratracheal lymph nodes that lie beside it.

【語句】

inferior thyroid arteries:下甲状腺動脈 ・bronchial arteries:気管支動脈 ・isthmus:峡部 ・anastamouse:吻合する ・aorta:大動脈 ・paratracheal lymph node:気管傍リンパ節 ・atop:頂上 ・lymphatic vessels:リンパ管 ・pretracheal nodes:気管前リンパ節

 

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