胸 椎 (きょうつい、英:thoracic vertebarae

 

 以下は胸椎に関する簡単な解説になる。

 

 脊柱は以下の5種類の骨により構成され、胸椎は頚椎の下に位置する骨となる。

  

 

 それぞれの胸椎は、上部から番号が若い数字が付されている。最上部のものが、第1胸椎、その下のものが第2胸椎、そして最下部のものが第12胸椎となる。

 

 胸椎の椎体および横突起には、頚椎のものには見られない肋骨と関節をする小さな関節面がある。

   

 

 椎骨は、一般的に以下のように椎体椎弓、そして突起の3つの部分より構成され、胸椎もほぼ椎骨の典型的な形状を取っている。

 

 
 
 

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椎 体 (vertebral body) ■

 頚椎椎体よりは大きいが、腰椎のものよりは小さい。下位のものほど大きくなる傾向がある。そして、椎体の側面には肋骨と関節をする肋骨窩という小さな関節面がある。

横突起 (transverse process) ■

・第7または第8胸椎が最も発達している。

・先端には肋骨と関節をする横突肋骨窩という小さな関節面がある。

(第11および第12胸椎の横突起は除く)

頚椎に見られるような後結節、および脊髄神経溝はない。

棘突起 (spinous process) ■

「棘突起は、長く三角柱状で、互いに屋根瓦状に重なり、第1胸椎より第8胸椎までは次第に傾斜度を増すが、それ以下では再び弱くなり、第12胸椎では腰椎のものに似てほとんど水平となる。」(日本人体解剖学 (上巻)

椎 孔 (vertebral foramen) ■

 ほぼ円形で、頚椎のものに比べるとかなり小さい。

   

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第2胸椎(左側面)
第2胸椎(上部)


  第6胸椎(前面)
第12胸椎(左側面)

   
第12胸椎(前面)
   

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 以下が胸椎に付着する筋となるが、そのすべてを挙げられていない可能性もある。 また、筋によっては同じ胸椎から起始して胸椎に停止するというものもあるが、その場合には「起始とする筋肉群」に入れている。

起始とする筋肉群
1
9
2
10
 最長筋横突起、関節突起)
3
11
4
12
5
13
6
14
 横突間筋横突起
7
 頚板状筋棘突起
15
8
 
停止とする筋肉群
1
 多裂筋棘突起
   
     

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 以下、胸椎に付着する靭帯となるが、全てを挙げられていない可能性もある。

1
椎骨間

 後頭骨咽頭結節) ⇔ 仙骨(前面)・環椎の前結節へ付着

2
 同側の椎骨の横突起間に張る。
3
4
 椎弓板同士を結ぶ。
5
 椎骨棘突起の間に張る。
6
 棘突起の先端同士を結ぶ。
7
胸椎-肋骨間
 胸椎の横突起肋骨の肋骨結節を結ぶ。
8
 胸椎の横突起とすぐ下の肋骨の肋骨頚を結ぶ。
9
 外側肋横突靭帯と肋横突靭帯の総称?
10
 胸椎の椎体と肋骨の肋骨頭を結ぶ。

 ※上記以外の靭帯として、直接胸椎には接していないが関節内肋骨頭靭帯などがある。

 

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 以下、胸椎が形成する関節および結合となる。

1
 椎骨下関節面) ⇔ 椎骨(上関節面
2
 隆椎の椎体 ⇔ 第6頚椎の椎体/第1胸椎の椎体
3
 胸椎(横突起)⇔ 肋骨(肋骨結節)
4
 胸椎(肋骨窩)⇔ 肋骨(肋骨頭)
 

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・Human anatomy Video : Description of a typical thoracic vertebra(7:01)