概 要
構 造
乳腺の発生
脈管/神経
関連語句
参考となるサイト

 

 

・「乳房の形状、大きさは、個人、性、年齢、機能状態、人種によって著しく異なる。」(日本人体解剖学)

ウィキペディア」には以下のような解説文が見られる。

ヒトの女性では、通常は胸部の大胸筋の表面の胸筋筋膜上に左右1対が存在し、およその位置は、

上下が第3肋間~第7肋間、左右は胸骨と腋窩の間である。

・「成熟婦人では半球状を呈し、前胸部において第2ないし第6(または第7)肋骨の間で胸骨と腋窩との間に位置する。」(日本人体解剖学)

・「乳房は思春期前は性差がなく男児と同じ(乳房のタナー段階I)であるが、思春期の初経を挟む約4年間に乳腺が発達し、

  脂肪組織が蓄積する。」(ウィキペディア

【その他の特徴】 参考:日本人体解剖学

・乳房の基礎となる部分を乳房体(乳腺実質乳房脂肪体)と呼ぶ。

・左右の乳房の間に挟まれる陥凹を乳洞という。

・各乳房の円柱状の隆起(中央部やや下方、第4肋間隙または第5肋骨の高さ)を乳頭(=乳首)という。

乳頭には裂け目のようなヒダが多く、その上には12~15個の乳孔乳管の開口部)が見られる。

・乳頭の周りの褐色部を(=乳暈:ニュウウン)といい、妊娠時および出産後には色素沈着が強くなる。

乳輪に見られる小結節状の隆起部を乳輪腺(=モントゴメリー腺)といい、妊娠時には発育顕著となる。

 
女性・全身(前面)
胸 部
乳輪・乳頭
乳房(断面)
 

 

ここでは女の乳房を大きく、表面部と内部とに分けて以下のような図に表してみた。

 
乳房の構造

乳 腺-1

乳 腺-2
 

 

「日本人体解剖学」には以下のような解説文が見られる。

胎生1か月、上・下肢原基の中間に上皮が隆起して1つの線となり、これを乳状といい、胎生3か月に乳稜となる。この部位の胚芽上皮はところどころ肥厚し、真皮中に入って乳腺の基礎を生じる。ヒト胎児では胎生4か月にその1対を残して他は消失する。これが消失せずに発育する場合に副乳(房)となる。乳腺の基礎をつくる細胞集団は分岐して多数の腺分泌部を生じ、胎生8か月にはここに腺腔を認める。分泌機能は胎生末期にすでに営まれ魔乳を出す。
男の乳腺の発達は止まるが、女では思春期頃に急激に発達する。乳腺をおおう皮膚の一部は真皮とともに乳輪をつくり、この部は血管に富んで赤色を呈する。出生後、その中央部に乳孔が開き乳頭を作る。

 

【動脈】 参考:日本人体解剖学

内胸動脈貫通枝の乳腺枝、肋間動脈の乳腺枝、外側胸動脈の外側乳腺枝

【静脈】

動脈に伴行し、乳頭周囲の皮下組織内で乳頭静脈叢を作ってから、付近の皮静脈に入る。ことに、胸腹壁静脈と連絡し、主として腋窩静脈に注ぐ。(日本人体解剖学)

【リンパ管】

「日本人体解剖学」には以下のような解説文が見られる。

乳腺葉のまわり、乳管洞のまわり、および結合組織中隔からリンパを集めて、一部は胸筋筋膜を貫いて表在リンパ道とを連絡している。乳房リンパ管は、次のリンパ節にそそぐ。
 a) 胸筋リンパ節(鋸筋群):前鋸筋の大3筋尖の上に位置する。
 b) 中心(腋窩)リンパ節(中心群)
 c) 胸筋間リンパ節(深在群)
なお、乳腺からのリンパは胸筋下リンパ節あるいは上腋窩リンパ節にも注ぐ。そのほか、肋間リンパ節、胸骨傍リンパ節さらに横隔リンパ節、他側の腋窩リンパ節とリンパ結合をする。

【神経】

肋間神経外側皮枝の外側乳腺枝、肋間神経前皮枝の内側乳腺枝、鎖骨上神経の枝

 
内・外側胸動脈 肋間動脈
肋間神経・走行模型
 

 

か行
 クーパー靭帯
 乳腺葉
さ行
 初乳小体  乳洞
 腺房  乳頭
た行
 乳首乳頭  乳房脂肪体
な行
 乳暈=乳輪  乳房体
 乳管  乳房提靭帯クーパー靭帯
 乳管洞  乳稜
 乳孔  乳輪
 乳条  乳輪腺
 乳小球
は行
 副乳房
 乳腺小葉
ま行
 モントゴメリー腺乳輪腺

 

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