ma Visual Anatomy 視覚解剖学
 

大腿骨 ( だいたいこつ、英:femur

 

 

 

 

船戸和弥のホームページ」には以下のような解説が見られる。

「大腿骨は人体で最長の管状骨で約40cmあり、身長のほぼ1/4を占め、前方に軽く凸弯している。」

 

 大腿骨は中央の大腿骨体と近位の端(近位端/上端)、そして遠位の端(遠位端/下端)の3つに区別することができる。

 

 

「プロメテウス解剖学アトラス解剖学総論/運動器系 第2版」には以下のような解説が見られる。

 「軸のアライメントが正常な個体では、下肢の大きな関節(股関節、膝関節、距骨関節)が一直線上にあり、その軸は下肢を縦走する荷重軸(ミクリッチ線)にあたる。
この荷重軸は、大腿骨頭の中心点から脛骨上関節面の顆管隆起を通って下行し、足関節窩の中心を通る。脛骨骨幹では、解剖学的軸と荷重軸は一致するが、大腿骨骨幹では、解剖学的軸と荷重軸の間には6°の開きがある。よって、大腿骨と脛骨を縦に走る解剖学的軸は一直線上ではなく、冠状面(前頭面)いおいて、膝関節の高さで外側に174°の隅角(大腿骨脛骨角)を作る。 」

 

 以下の文章は「日本人体解剖学」(南山堂)からの引用文となる。

 「発生:大腿骨の骨化は胎生7週の終り頃に始まる。遠位骨端の骨化点は胎生末期に現れ、この部位の骨化が法医学的に胎児と新生児の判定に応用される。近位骨端の骨化点は生後間もなく現れる。そのほか、大、小転子、内、外側顆にも骨化点が現れる。骨端と骨幹との癒合は20~25歳ころに行われる。

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右大腿骨

(前面)

右大腿骨

(後面)

右大腿骨

(内側面)

右大腿骨

(近位面)

右大腿骨

(遠位面)

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 以下が大腿骨に付着する筋肉になる。

起始とする筋肉群
停止とする筋肉群
1
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3
3
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6
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7
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8
8
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 以下が大腿骨に付着する靭帯となる。

近位端

股関節

1
 大腿骨(大転子転子間線)⇔ 腸骨(下前腸骨棘、寛骨臼上縁)
2
 大腿骨(小転子)⇔ 恥骨(腸恥隆起、恥骨上枝)
3
 大腿骨(大腿骨頚転子窩)⇔ 坐骨(寛骨臼縁)
4
 大腿骨(大腿骨頭窩)⇔ 寛骨(寛骨臼窩)

遠位端

(膝関節)

1

 大腿骨(外側上顆)⇔ 腓骨腓骨頭

2
 大腿骨内側上顆)⇔ 脛骨近位骨端内側顆
3
 大腿骨外側顆)⇔ 脛骨近位骨端前顆間区
4

 大腿骨内側顆)⇔ 脛骨近位骨端後顆間区

※前・後を合わせて膝十字靭帯とよばれることもある。
5
 大腿骨(外側顆)⇔ 半腱様筋の腱
6
 大腿骨(外側顆)⇔ 腓骨腓骨頭

 

1
寛 骨
大腿骨(大腿骨頭)⇔ 寛骨(寛骨臼)
2
大腿骨(内側顆外側顆、膝蓋面)  ⇔ 脛骨(内側顆、外側顆)、膝蓋骨(後面)

※サイトによっては「膝蓋大腿関節」または「大腿膝蓋関節」の名称の関節も見られるが、膝関節の「大腿骨-膝蓋骨」の関節面を独立させた呼称のように思われる。「日本人体解剖学」(南山堂)にはいずれの名称も見当たらないが、「プロメテウス解剖学アトラス」(医学書院)では「膝蓋大腿関節」の名称を見つけることができる。

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・SKELETAL SYSTEM ANATOMY: Bones of the thigh- Femur(3:25)

 

・Anatomy and Osteology of the Femur(7:04)

  

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