B細胞( びーさいぼう、英:B cell )

 

概 要
活性化前後の形態的比較
・存在場所
働 き
参考となるサイト

 

 

【概 要】

血液、リンパを通じて運ばれる抗原には以下のようなものが挙げられる。

1. 病原体由来:細菌やウイルスのタンパク質や多糖類

2. 癌細胞由来:腫瘍特異抗原や腫瘍特異的抗原

3. その他:毒素、寄生虫抗原、ワクチン成分など

・B細胞(が変化した形質細胞)が抗体を介して働く免疫を体液性免疫と呼ぶ。

 

【活性化前後の形態的特徴】

骨髄で産出された(未熟)B細胞は二次リンパ器官に移動して活性化されて(活性化B細胞)初めて抗体を産出することができる。

以下、「ChatGPT」を参考に未成熟B細胞と活性化B細胞の比較表を作成してみた。

項 目

未熟B細胞

活性化B細胞
1

大きさ

小型(6~8 µm)

中型~やや大型(10~12 µm)

2

濃いクロマチン、核小体目立たず

クロマチン拡散、核小体が目立つことあり

3

細胞質

狭い、淡青色

広くなる、好塩基性が強くRER発達

4

機 能

静止、成熟途上

抗原認識後活性化、分化準備

5

外見上の特徴

顕微鏡ではほぼ静止リンパ球

顕微鏡でやや大型・核明瞭・細胞質増加

 

【存在場所】

B細胞が存在する2大二次リンパ器官としては以下になる。

1. リンパ節 : 皮質のリンパ小節に存在、胚中心を形成

2. 脾臓 : 白脾髄のリンパ小節に存在、胚中心を形成

その他:扁桃、粘膜関連リンパ組織(例:パイエル板など)、

     骨髄骨髄には二次リンパ器官で長寿命形質細胞(B系細胞)が再び戻ってきたものが存在)

 
リンパ節
脾臓断面
 

 

【働き詳細】

1. 抗体の生産

 B細胞には、T細胞やナチュラルキラー細胞のように直接抗原を攻撃する能力はない。その代わりに、ヘルパーT細胞からのサイトカインの刺激を受けて形質細胞になって抗体を産出し、抗原に結合させることによって免疫反応を促進させている。

 

.2. 抗原提示

B細胞は、樹状細胞マクロファージと同じように抗原提示細胞の一つで、抗原であるタンパク質をペプチドまで分解し、それをMHCクラスⅡ分子と結合させて細胞表面に提示させ、T細胞を活性化させ免疫反応を促進させている。

 

【イラスト掲載サイト】

走査電子顕微鏡の写真を載せているサイトⅠ

走査電子顕微鏡の写真を載せているサイトⅡ

電子顕微鏡の写真を載せているサイトⅠ

電子顕微鏡の写真を載せているサイトⅡ