BCAA ( びーしーえいえい )
Branched-Chain Amino Acidsの4つの単語のそれぞれの頭文字を取ったもの。 必須アミノ酸の ロイシン、 イソロイシン、 バリンの総称。枝分かれするような分子構造をしているため「分岐鎖アミノ酸」と呼ばれる。
【もっと詳しく】
他のほとんどのアミノ酸が肝臓で代謝されるのに対して、BCAAは筋肉の中で代謝され、筋肉のエネルギ
ー源となる唯一のアミノ酸。そして、筋肉を構成している必須アミノ酸の30~40%を占めている。
大豆や乳製品、肉類、魚類に多く含まれていて、バリン・ロイシン・イソロイシンの比率はおよそ「1:2:1」になっている。
【BCAAの働き】
1 |
筋肉増量 |
BCAA自体が筋タンパクの主要な材料となっているので、血中に BCAAが豊富に存在することは筋タンパクの合成に優位に働く。また、 ロイシンは膵臓からのインスリン分泌量を促進させ、 タンパク質合成作用を促進させる。 |
2 |
筋損傷の軽減 |
運動により物理的に筋肉が損傷を受けた場合、その損傷部分を修復しようとする機能が働くが、血中に筋肉の材料となる BCAAが豊富であれば修復も速やかに行われ、筋肉の損傷の度合いを軽減することができる。⇒ 筋肉痛を軽減できる。 |
3 |
筋肉の分解を抑制 |
有酸素運動などでは、最初は血中の糖質や筋肉にあるグリコーゲンをエネルギーとして利用するが、次第に体脂肪が分解されて利用される。いずれにしても全てを使いきるわけにはいかないので、筋肉を分解してエネルギーを得ようとするが、血中にBCAAが豊富にあれば、その筋肉の分解を抑制することが可能となる。
|
4 |
運動持久力の向上 |
血液中のBCAAは直接的に運動エネルギーとして利用されるので、血中のBCAAが多ければ多いほど利用できるエネルギーが豊富と言うことになり、その分長く運動を続けることができる。 |
5 |
疲労感の軽減 |
疲労には、筋肉などに疲労感を感じる末梢性疲労と脳が中心となって感じる中枢性疲労の2種類がある。後者の中枢疲労の場合、一つのメカニズムとして脳内におけるトリプトファンからのセロトニンの生成によるものと考えられているが、血中のBCAA濃度が多ければ多いほど脳へのトリプトファンへの取り込みが抑制され、疲労感を軽減できる。
|
【BCAAを多く含む食事】
|
品 名 |
タンパク質の量(100あたり) |
ロイシン |
イソロ
イシン |
バリン |
合計 |
割合(タンパク質に占める) |
1 |
大豆(国産) |
35.2 |
2,900 |
1,800 |
1,800 |
6,500 |
18% |
2 |
チーズ(プロセス) |
22.8 |
2,300 |
1,200 |
1,600 |
5,100 |
22% |
3 |
本マグロ赤身 |
28.3 |
2,100 |
1,300 |
1,400 |
4,800 |
17% |
4 |
マダイ |
19 |
1,500 |
920 |
1,000 |
3,420 |
18% |
5 |
牛肉(ひき肉) |
17.8 |
1,400 |
790 |
850 |
3,040 |
17% |
【YouTubeへの投稿動画】
・BCAA基礎編
・BCAA摂取タイミング
⇒ サプリメントとしてのBCAAのページへ
|
|