尺 骨 ( しゃくこつ、英:ulna

 

 

「橈骨と並んで前腕内側(小指側)にある長管状骨(男約24cm、女21~22cm)」「船戸和弥のホームページ

 以下が「日本人体解剖学 (上巻) 」を参考にして作成した上肢骨の分類になる。

「上下の両端と体が区分される。この骨は橈骨とは逆に上端部が大きく下端部が細い。 」「船戸和弥のホームページ

 

   

 

■ 縁 / 面 ■

日本人体解剖学 (上巻) 」には縁および面の記述はないが、「船戸和弥のホームページ」には以下のような解説が見られる。

「前後および外側の3縁と前後内側の3面が区別出来るが、外側縁は鋭く外側へ張り出し、骨間縁とよばれる。」

【 縁 】

右尺骨(前面)

右尺骨(前面)

【 面 】

 尺骨体は前・後、および内側の3面を有する。   

右尺骨(前面)

 
   

尺骨の標本を内側方から撮った写真を掲載しているサイト-Ⅰ

尺骨の標本を内側方から撮った写真を掲載しているサイト-Ⅱ

 

■ 運 動 ■

「橈骨および尺骨は近位骨端と遠位骨端とで関節し、橈骨が尺骨を軸にして回転する。この橈骨の運動を回内および回外といい、その位置を回内位(橈骨と尺骨は交叉する)および回外位(橈骨と尺骨は平行する)という。」(日本人体解剖学) ⇒ 回外、回内を表したYouTubeへの投稿動画

 

■ 発 生 ■

「尺骨体では胎生8週ころ、上端では生後4~7歳ころ、尺骨頭では10歳ころに骨化点が現れる。そのほか、鈎状突起および茎状突起にもまた骨化点が現れる。骨幹と骨端との癒合は遠位方(20歳ころ)よりも近位方(17歳ころ)の方が早い。」(日本人体解剖学

 

■ 異 常 ■

尺骨の一部あるいは全部が欠けることがある。また、橈骨と互いに癒着することもある。」(日本人体解剖学)

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 以下が尺骨に付着する筋肉群となる。各筋肉の起始停止は簡単に説明したものとなる。

起 始
橈骨へ停止
1
 尺骨:鈎状突起 橈骨回内筋粗面
2
 尺骨:回外筋稜 橈骨:橈側面、近位1/3
3
 尺骨:前面、下部1/4 ⇔ 橈骨前面、下部1/4
手根骨へ停止
4
 尺骨:後縁、近位1/2 ⇔ 豆状骨有鈎骨、第5中手骨
中手骨へ停止
5
 尺骨:後面 ⇔ 第5中手骨
6
 尺骨:骨間縁 ⇔ 第1中手骨
指節骨に停止
7
 尺骨:尺骨粗面 ⇔ 第2~第5中節骨
8
 尺骨:前面、上部2/3 ⇔ 第2~第5末節骨
9
 尺骨:鈎状突起 母指末節骨
10
 尺骨:後面、中央 ⇔ 母指末節骨
その他
11
 尺骨:後面、中央より遠位 ⇔ 第2指の指背腱膜
停 止
上腕骨から起始
1
上腕骨:前面、1/2以下 ⇔ 尺骨:鈎状突起尺骨粗面
2
上腕骨肩甲骨 ⇔ 尺骨:肘頭
3
上腕骨外側上顆 ⇔ 尺骨:肘頭
   

尺骨に起始・停止する筋が分かるイラストを掲載しているサイト-Ⅰ(橈骨・尺骨前面)

尺骨に起始・停止する筋が分かるイラストを掲載しているサイト-Ⅱ(橈骨・尺骨後面)

尺骨に起始・停止する筋が分かるイラストを掲載しているサイト-Ⅲ(橈骨・尺骨後面)

尺骨に起始・停止する筋が分かるイラストを掲載しているサイト-Ⅳ(橈骨・尺骨前面)

尺骨に起始・停止する筋が分かるイラストを掲載しているサイト-Ⅴ(橈骨・尺骨前面)

尺骨に起始・停止する筋が分かるイラストを掲載しているサイト-Ⅴ(橈骨・尺骨両面)

尺骨に起始・停止する筋が分かるイラストを掲載しているサイト-Ⅴ(橈骨・尺骨両面)

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 以下が尺骨に付着する靭帯となるが、その全てを挙げられていない可能性もある。また、付着部に関しては簡易的に解説したものとなる。

内側側副靭帯

(前、後、横部)

尺骨:橈骨切痕 上腕骨外側上顆

尺骨:橈骨切痕の前縁と後縁を結ぶ

尺骨:橈骨切痕橈骨橈骨頚
尺骨:尺骨頭橈骨尺骨切痕
尺骨:茎状突起橈骨:下端の内側
その他
尺骨:茎状突起三角骨

尺骨:茎状突起三角骨有頭骨豆状骨

右肘関節(後面)

右肘関節(内側面)

右肘関節(外側面)

右手(手掌)

右手(手背)

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 以下が尺骨がその構成に関係する関節となる。

1

尺骨:滑車切痕 ⇔ 上腕骨上腕骨滑車

2
3

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・Human Anatomy Video: Ulna (10:36)

    

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