硝子軟骨( しょうしなんこつ、英:hyaline cartilage )

 

概 要
構 成
・細胞配列
存在部位
3種類の軟骨の比較表
 
 

 

【概 要】

【構 成】

以下は硝子軟骨の構成を簡単にまとめた表となる。

構成要素

割 合 (約)

役割・特徴

軟骨細胞

1 〜 5 %

軟骨小腔という小さな空間に納まる軟骨の唯一の細胞成分、下記の水以外の細胞外基質を分泌し軟骨の機能を維持

 

細胞外基質

水分

70 〜 80 %

軟骨の大部分を占める成分,荷重時の衝撃吸収と復元力を生む。酸素や栄養を細胞へ運ぶ媒体となる

コラーゲン

膠原線維

10 〜 15 %

* 主にII型コラーゲン(全体の約90%以上)で構成、 細かい網目構造を形成し引っ張り強度を保持。 網目のなかに保水成分を閉じ込める枠組みとなる。

プロテオ

グリカン

5 〜 10 %

中心となるタンパク質に大量の糖鎖(コンドロイチン硫酸やケラタン硫酸)が結合した巨大分子、 強固な陰電荷を帯び、強力に水分を引きつけて保持

その他の

糖タンパク質

1 〜 3 %

リンクタンパク質やフィブロネクチン、アンカリンCIIなどコラーゲンとプロテオグリカン、または細胞を相互に結合・固定

【細胞配列】

軟骨の種類によって軟骨細胞の配列には特徴がある。また、同種の軟骨でも存在する部位によってことなる。

【存在部位】

 

存在部位

具体例

主な役割・特徴
1

四肢・脊椎などの滑膜関節の関節面

摩擦を減らし、衝撃を吸収する。軟骨膜を欠く。

2

第1~第10肋骨の前端

胸郭に弾性を与え、呼吸運動を助ける。

3

鼻中隔軟骨、外側鼻軟骨、大鼻翼軟骨など

鼻の形態を保持する。

4

輪状軟骨甲状軟骨の大部分、披裂軟骨の大部分

気道を保持し、発声に関与する。加齢により石灰化・骨化しやすい。

5

気管軟骨、主気管支・葉気管支などの軟骨

気道の開存を維持し、呼吸を容易にする。

6

骨端軟骨

(成長板)

成長期の長骨骨端部

骨の長軸方向への成長を担う。成人では骨化して消失する。

 

      

 

【3種類の軟骨の比較表】

以下が3種類の軟骨の簡単な比較表となる。

 

 
項目
硝子軟骨
弾性軟骨
線維軟骨
1
性状
半透明で滑らか、適度な硬さと弾力を持つ。
黄色調で非常に弾性に富む。復元力が強い。
白色調で非常に強靭。圧迫・牽引にも強い
2
細胞成分
 約3~5%
 約2~5%(10%とする資料も有)
 約1~2%
3
水分率
最多(約70~80%)
約60~70%
最小(約50~65%)
4
構成線維
 Ⅱ型コラーゲン線維
弾性線維(エラスチン線維)+Ⅱ型コラーゲン線維

Ⅱ型コラーゲン線維

+Ⅰ型(少量)

5
軟骨膜
有(関節軟骨を除く)
6
機能
支持・衝撃吸収、滑らかな関節運動
柔軟性の維持・形状保持
強い圧迫・牽引への抵抗
7
存在部位
関節軟骨、肋軟骨、鼻軟骨、気管(支)軟骨、骨端軟骨、喉頭軟骨の一部(輪状軟骨、甲状軟骨、披裂軟骨)
耳介、外耳道、耳管、喉頭軟骨の一部(喉頭蓋軟骨、小角軟骨、楔状軟骨、種子軟骨)

椎間円板、恥骨結合、半月板、関節円板、一部の靭帯(項靭帯,黄色靭帯)