膠原線維( こうげんせんい、英:collagen fiber )

 

 

コラーゲンは身体の中に最も多く存在するタンパク質真皮靭帯軟骨などに多く見られる。

・膠原線維は多細胞生物の細胞外基質(=細胞外マトリクス)の主成分である。

・体内のコラーゲンは全て線維状を形成するわけではなく、そうでないものを非線維性コラーゲンと呼ぶ。

 「非線維性コラーゲンでは、コラーゲン線維の表面に結合するFACIT(Fibril Associated Collagens with Interrupted Triple helices)や基底膜構造の主成分となる非常に細い網目構造を作るものや、細胞膜に結合して存在するコラーゲンもある。」(ウィキペディア

・「(膠原線維は)分子量約30万のコラーゲンというタンパク質の繊維が規則正しく配列されており、電子顕微鏡では20~100ナノメートルの膠原繊維が集合してできていることがわかる。」(日本大百科全書

【体内の主なコラーゲンタンパク質】 ※参考:ウィキペディア

 型名が黄緑色の背景⇒非線維性コラーゲン それ以外は線維性コラーゲン

 

 
名 称
解 説
存在する場所
1 Ⅰ型コラーゲン

 線維性コラーゲン 最も大量に存在するコラーゲン

 骨(特に)、真皮

2 Ⅱ型コラーゲン
 線維性コラーゲン 
 硝子軟骨、眼球の硝子体液
3 Ⅲ型コラーゲン
 線維性コラーゲン Ⅰ型と共存する場合が多い 「コラーゲン線維とは別の、細網線維(さいもうせんい)と呼ばれる細い網目状の構造を形成し、細胞などの足場を作っている。」

 真皮、大動脈

4 Ⅳ型コラーゲン

 非線維性コラーゲン 網目状のネットワークを形成

 基底膜は上皮組織の裏打ち構造で、上皮細胞の足場になる。

 皮膚(基底膜の主成分)

5 Ⅴ型コラーゲン
 線維性コラーゲン Ⅰ型・Ⅲ型が含まれる組織に少量に存在
 真皮など
6 Ⅵ型コラーゲン
 非線維性コラーゲン 細線維(コラーゲン線維とは別で、球状部+線維部からなる)を形成。
 ほとんどの臓器組織の結合組織の細胞外基質に存在する。
7 Ⅶ型コラーゲン
 表皮と真皮の境界の基底膜近傍
 皮膚
8 Ⅷ型コラーゲン
 短鎖コラーゲン 血管内皮細胞が産生
 血管?
9 Ⅸ型コラーゲン
 FACITコラーゲン。軟骨のコラーゲン線維に結合
 軟骨
10 Ⅹ型コラーゲン
 短鎖コラーゲン
 肥大軟骨層
11 Ⅺ型コラーゲン
 軟骨のコラーゲン線維に主に存在
 軟骨
12 ⅩⅤ型コラーゲン
 マルチプレキシン型コラーゲン
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【参考にしたサイト】

組織学的写真を掲載しているサイト①

組織学的写真を掲載しているサイト②

組織学的写真を掲載しているサイト③

組織学的写真を掲載しているサイト④

組織学的写真を掲載しているサイト⑤