【概 要】
・皮膚の真皮層では、コラーゲンの割合が90~95%となる。
・「皮膚や腱、角膜では水分を除いた分の80%程度を占める。」(健康用語WEB辞典)
・「細胞外基質の一つとなる。」(健康用語WEB辞典)
【働 き】
・様々な結合組織に力学的な強度を与えている。
・接する細胞に対して、増殖、分化シグナルを与える情報伝達の働きも担っている
【構 造】
・多くの型のコラーゲンではペプチド鎖が3本集まり、縄をなうようにお互いに絡み合ってラセン構造を形成する。これがコラーゲンの構成単位となりトロポコラーゲンと呼ばれている。そしてこのトロポコラーゲンがたくさん集まったものをコラーゲン細線維、それがまたたくさん集まったものをコラーゲン線維(=膠原線維)と呼んでいる。
【アミノ酸組成】
(※資料により%にはかなり開きがあるが順番は一致。グリシンを50%はとしているサイトもある。)
・グリシン(約1/3) ・(ヒドロキシ)プロリン(約21%) ・アラニン(約11%) ・その他(ヒドロキシリジンなど)
【種 類】
※資料によって体内のコラーゲンの種類には違いが見られる。
「ウィキペディア」によると
「脊椎動物は30種近くのコラーゲンタンパク質を有することが報告されており、それぞれのコラーゲンはI型、II型のようにローマ数字を使って2007年時点で28の型に分類されている。」
以下が主なコラーゲンの一覧表で、ウィキペディアを参考に作成。 ⇒全種類の一覧表を掲載しているサイト
(※種類数に関しては異なる数字を示しているサイトもある)
「ヒトのコラーゲンは、約30種の異なるポリペプチド鎖の組み合わせにより19種類の型が存在します。」
1 |
Ⅰ型コラーゲン |
最も多く存在するコラーゲンで、骨や皮膚に大量に含まれ弾力性を与えている。多くの組織でのコラーゲン細線維、さらにそれが集結したコラーゲン線維の主成分となっている。 |
2 |
Ⅱ型コラーゲン |
軟骨に多く含まれている。眼球の硝子体液の主成分でもある。
|
3 |
Ⅲ型コラーゲン |
I型コラーゲンの存在する組織にはIII型コラーゲンも共存する場合が多い。III型コラーゲンは、コラーゲン線維とは別の、細網線維と呼ばれる細い網目状の構造を形成し、細胞などの足場を作っている。
|
4 |
Ⅳ型コラーゲン |
平面的な網目状のネットワークを形成し、基底膜の構造を支えていると考えられている。上皮組織の裏打ち構造で、上皮細胞の足場になる。
|
5 |
Ⅴ型コラーゲン |
I型コラーゲン、III型コラーゲンの含まれている組織に少量含まれている。
|
6 |
Ⅵ型コラーゲン |
細線維(マイクロフィブリル)の成分である。細線維はコラーゲン細線維とは別の線維状構造で、直径13 nm程度で細胞外基質に存在する。
|
7 |
Ⅶ型コラーゲン |
基底膜の構成成分
|
8 |
Ⅷ型コラーゲン |
血管内皮細胞により生成される。
|
【参考にしたサイト】
・ウィキペディア
・「コラーゲンの安全性と機能性」