腱 ( けん、英:tendon )

 

 筋肉と骨格を結んでいる丈夫な組織で、「アキレス腱」などは有名。

 


【もっと詳しく】

 腱は結合組織の中の「密性結合組織」に分類され、主に膠原線維(コラーゲン線維)よりなり、線維間には腱細胞が存在している。

 

< 構 成 > ※「Wikipedia」を参考

 健康な状態の腱は生体内で約30%の水分(資料によっては60~70%)を含んでいる。そして水分を取り除き乾燥させた腱の内訳主なものが以下になる。

1
膠原線維
2
2%
3
1~5%
4
細 胞

?% 腱細胞(腱細胞と腱芽細胞?)と軟骨細胞

ある資料では、「腱細胞と腱芽細胞で腱に存在する細胞の90~95%を占める」とある。

 

< 構 造 >

 基本的には腱は膠原線維の集合体ということになる。そして、その膠原線維は膠原原線維が集まったものになる。膠原線維の集合体が一次腱束を形成し、またその一次腱束がいくつか集まって二次腱束、そして三次腱束となり、最終的に一つの腱として束ねられている。

 一次腱束から三次腱束はエンドテノン(内腱周膜?)という緩慢な結合組織で覆われていて、血管、神経、そしてリンパ管などを通す空間を作っている。

 また、腱全体は、やはり血管、神経、そしてリンパ管などを通しているエピテノン、そして血管に富み腱の滑りを良くしているパラテノン(腱傍組織)に覆われている。

 
 
 
 

 

< 語句解説 >

1
膠原線維

collagen fiber

腱を構成する最も大きな要素。コラーゲン線維とも。

2
膠原原線維

collagen fibril

膠原線維の構成要素で、ポリペプチド鎖がいくつも集まったもの(?)

3
腱 束

tendon bundle

いくつもの膠原線維がエンドテノンという緩慢な結合組織で覆われたもので、一次腱束(primary fiber bundle)、二次腱束(secondary fiber bundle)、そして三次腱束(tertiary fiber bundle)がある。

4
エンドテノン

endtenon

それぞれの腱束を包んでいる緩慢な結合組織で、血管、神経、そしてリンパ管などを通す空間を作っている。=内腱周膜?

5
エピテノン

epitenon

腱全体を包んでいる結合組織で、血管、神経、そしてリンパ管などを通す空間を作っている。=外腱周膜?

6
パラテノン

paratenon

腱全体を包んでいる最外層の結合組織で、血管に富み、腱の滑りを良くしている。

=腱傍組織

7
腱傍組織

paratenon

=パラテノン

8
内腱周膜

peritendineum

=エンドテノン?

9
外腱周膜

epitendineum

=エピテノン?

10
腱周膜内葉

peritendineum?

=内腱周膜

11
腱周膜外葉

epitendineum

=外腱周膜

12
腱細胞

tendinocyte

腱の中に存在する細胞で、腱細胞と腱芽細胞で90~95%を占め、残りは軟骨細胞になる。

 

< その他 >

・骨によって腱に圧迫が生じる部分では線維軟骨組織が形成され血管分布は見られない。

・骨への付着部では、腱の膠原線維の一部は骨の中まで侵入して骨との結合を強固にしている。

 
 
 

 

【体表から確認できる腱の例】