・ 概 要
・ 交感神経 / 副交感神経
・ 節前線維 / 節後線維
・ 神経伝達物質
・ 交感神経( 詳細 )
・ 副交感神経( 詳細 )
以下、少しランダムな感じはなってしまうが自律神経系の主な特徴となる。
神経系は大きく脳・脊髄の中枢神経とそれ以外の末梢神経に分けることができるが、自律神経系は脳脊髄神経系とともに末梢神経系の一つになる。
以下は「船戸和弥のHP」の解説文となる。 「脳脊髄神経は文字通り末梢神経で単に中枢と終末器官との連絡路たるにすぎない。これに反して自律神経は形態学的に脳や脊髄との連絡が弱く、末梢の経過中に豊富な神経節を具えているから、機能的には中枢神経からの支配を受けることが少なく、ほとんど独立的に行動している。すなわち自律性に富んでいるのである。平滑筋の運動や腺の分泌がわれわれの意志に従わず無意識的に、すなわち反射的に起こるのはそのためである。」 ただし、以下のような解説文も見られる。 「自律神経系の機能はそれが自律的であるとはいっても、中枢神経から完全に独立しているものではない。このことは形態学的に両者の間に連絡のあることからもすでに考えられるが、事実自律神経に支配される現象のなかには、中枢神経系からの影響を受けるものが少なくないのである。悲しい場合に涙の分泌が起こること、怒りに際して顔面が蒼白になったり(血管の収縮)、または反対に紅潮すること(血管の拡張)、精神的興奮に伴って心臓の拍動が速くなることなど、われわれの日常経験するところであって、これからはいずれも自律神経が中枢ことに大脳皮質における神経作用からある程度の影響を受けている証拠である。」
「自律神経系は、末梢神経系のうち植物性機能を担う神経系であり、動物性機能を担う体性神経系に対比される。 」
「自律神経系(交感神経と副交感神経)は,かつては遠心性の線維のみからなるとされていたが,求心性線維も多く含まれていることがわかってきた.」( 実験医学online ) ・遠心性神経 ( efferent nerve ):中枢からの興奮を末梢へ伝える神経。 中枢 ⇒ 末梢 ・求心性神経 ( afferent nerve ):末梢からの刺激や興奮を中枢へ伝達する神経。 抹消 ⇒ 中枢 ただし、「船戸和弥のHP」には以下のような解説文が見られる。 「自律神経系に求心性線維が含まれているかどうかの問題は未解決である。内臓や血管壁に知覚性の神経線維が分布していることは間違いのない事実で、たとえば大小内臓神経のなかに求心性の線維が混じっていることは実験的にも証明されているが、問題はこれらを自律神経系に入れるか脳脊髄神経系に入れるかにかかっている。」
自律神経系は、内臓や血管、または腺などに分布して、呼吸や消化・吸収、または循環や分泌といった私たちが生命を維持していくのに欠かすことのできない重要な機能を支配、調節している。 「自律神経の支配範囲は主として脈管と内臓ということになるが、このほか汗腺・脂腺・立毛筋・内眼筋などの腺や筋もその支配下にあることは勿論である」(船戸和弥のHP)
例:交感神経 ⇒ 血管を収縮させて血圧を上げる。 副交感神経 ⇒ 血管を拡張させて血圧を下げる。 「交感神経と副交感神経は、互いに拮抗的に働き、生命維持にとって重要な機能を反射的に調節している。交感神経は、戦争-闘争的な活動、危険からの回避のときに働く神経で、副交感神経は平和-休息、安静時に働く神経である。」( 日本人体解剖学 (上巻) )
自律神経は、中枢神経である脳や脊髄から出て目的の器官に分布する前に、必ず自律神経節に入り、そこでニューロンを新たにする。 中枢である脳、脊髄にある起始核 (nuclei originis) から直接出る神経線維を節前線維 (preganglionic fiber)、自律神経節でニューロンを交換し新たに自律神経節から出る神経線維を節後線維 (postganglionic fiber) という。
節前線維と節後線維とのシナプス、または節後線維と筋、腺などの効果器との接合部における情報の伝達は神経伝達物質によって行われる。神経終末から放出される化学物質の種類によって末梢神経系の自律神経は、コリン作動性とノルアドレナリン作動性の2つに分けられる。
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