肩甲骨 ( けんこうこつ、英:scapula )
・肩甲骨は上肢骨のうちの上支帯の骨の一つである。
・胸郭の背面、第2~第7(8)肋骨の高さに位置し、中心となる三角形の扁平な「体」と2つの突起部よりなる。
注意)肩甲骨を体と突起部の2つに分けるのはあまり一般的でないと思われる。例えば、通常、「肩甲骨体」などという呼称は用いられない。ただ、ここでは全体的な形状が分かりやすいように2つに分けてみた。
・上腕骨と肩関節(=肩甲上腕関節)を構成し、上肢の動きに大きな影響を与える。
・内側方は多くの筋により脊柱、胸郭とつながり、外側方は鎖骨および上腕骨と接している。
肩甲骨は胸郭に面した肋骨面とその反対側の背側面に分けることができる。
肩甲骨は内側縁、外側縁、そして上縁の3つの縁を有する。
肩甲骨は、上角、下角、そして外側角の3つの角を有する。
「日本人体解剖学 (上巻) 」には以下のような解説が見られる。
「烏口突起は、哺乳類以外の脊椎動物では烏口骨として独立しているが、ヒトでもまれに分離することがある。肩甲下窩が強く凹んで、いわゆる舟状肩甲骨となることがある。肩甲切痕は、しばしば著しく浅く、またそれを架橋する上肩甲横靭帯が骨化して孔となることがある。また、浅い肩甲切痕の付近に、まれに孔を認めることがある。」
以下は「船戸和弥のホームページ」の解説文となる。
「語源はローマ時代にはscapulaは「背なか」を意味していた。17世紀にフランスの解剖学者リオランJ.Riolanがギリシャ語のSkaptein(掘る)に由来するscapulaを肩甲骨に初めて採用したという。この骨の形がシャベルに似ているからである。日本では肩甲骨のことを俗に「貝がらぼね」という。 」
あ 行 | ・烏口突起 |
---|---|
か 行 | ・外側縁 ・外側角 ・下角 ・関節窩 ・関節下結節 ・関節上結節 ・棘下窩 ・棘上窩 ・肩甲下窩 ・肩甲棘 ・肩甲頸 ・肩甲孔 ・肩甲切痕 ・肩峰 ・肩峰角 ・後面(=背側面) ・肩峰関節面 |
さ 行 | |
な 行 | ・内側縁 |
は 行 | ・背側面 |
や 行 ~ | ・肋骨面 |
以下が肩甲骨に起始・停止する筋肉となる。
起始とする筋肉群 |
停止とする筋肉群 |
||
1 |
1 |
肩甲挙筋(内側縁・上部1/3) |
|
2 |
2 |
||
3 |
3 |
大菱形筋(内側縁) |
|
4 |
肩甲舌骨筋(上縁) |
4 |
小菱形筋(内側縁) |
5 |
5 |
||
6 |
6 |
||
7 |
7 |
||
8 |
8 |
||
9 |
9 |
||
10 |
10 |
||
11 |
11 |
以下は肩甲骨に付着する靭帯を一覧にしたものだが、不足が生じる可能性もある。
肩関節 |
烏口突起と上腕骨の大・小結節間にはる。 |
|
関節唇と上腕骨の解剖頚の間に張る。 |
||
肩鎖関節 |
肩峰と鎖骨の外側端間にはる。 |
|
烏口突起と鎖骨の外側端下面の間に張る |
||
その他 |
肩甲切痕の上に張る(注意) |
|
肩甲頚の後部の切痕間に張る。 |
||
烏口突起と肩峰間に張る |
注意)上肩甲横靭帯は、「Wikipedia」では烏口突起に付着する靭帯の一つにしている。
・写真やイラストを掲載しているサイト-Ⅰ(両面)