中性脂肪( ちゅうせいしぼう、英:neutral fat )

 

栄養学的考察
解剖学的考察

 

 

グリセリン脂肪酸エステル:グリセリンのヒドロキシ基に脂肪酸が結合したもの。

 

・「狭義には常温で固体の中性脂質を中性脂肪と呼ぶ。」(ウィキペディア

・「脂肪酸グリセリンが結びついて中性を示すので「中性脂肪」と言う。 」(ウィキペディア

 

■食物中の中性脂肪■

食物中の中性脂肪は以下の2つに分けることができる。

・「狭義には常温で固体の中性脂質を中性脂肪と呼ぶ。」(ウィキペディア

・「構造的には3つの脂肪酸とグリセロール(又はグリセリン)が結びついた形になる。」()

 三大栄養素脂質(脂肪)の一つ。摂取する食物の中にも含まれているし、私たちの身体の中にも貯蓄されている。

 

■私たちの身体の中の中性脂肪■

 私たちの身体の中には、血液と脂肪細胞の中に中性脂肪が存在している。

1
血液中
 血流に乗って全身に運ばれている。
2
脂肪細胞の中
 脂肪細胞の中に体脂肪と言う形で貯蓄されている。そして、必要なときに脂肪酸グリセロールに分解されて利用される。

 

 注意)「血液中の中性脂肪の90~95%がトリグリセリド」という資料は見つかったが、脂肪細胞に含ま

 れる中性脂肪も同じような割合なのかどうかは不明。

 

【中性脂肪の合成】

体内では、以下の2通りの形で中性脂肪が合成されている。



1. 食物に含まれる脂肪は十二指腸において胆汁の乳化作用で中性脂肪に分解される。

2. 中性脂肪消化酵素リパーゼによってグリセロール脂肪酸に分解され小腸で吸収される。

3. 一旦体内に吸収されたグリセロール脂肪酸の一部は再び肝臓や脂肪細胞で中性脂肪に合成される。


体内に吸収された糖質(炭水化物)はまずエネルギーとして利用されるが、利用されず余ったものは
肝臓や脂肪細胞で中性脂肪に変換される。 糖質も支質も炭素、水素そして酸素の化合物となる。

    

 

【中性脂肪の主な働き】

1
エネルギー源
運動時のエネルギー源として最初にグリコーゲンが使われるが、グリコーゲン消費されたされた後は中性脂肪がエネルギー源となる。
2
体温を一定に保つ
「断熱材」として外気温から体を守り、体温を一定に保つ働きをしている。
3
衝撃緩和
外部からの衝撃に対して「クッション材」として骨や内臓などさまざまな組織を守っている。
4

生理活性物質

の分泌

女性ホルモンのエストロゲンやアディポネクチンと言ったホルモンを分泌し、体の機能を正常に保っている。 ⇒ 分泌する生理活性物質の一覧表

 

【中性脂肪と健康】

体内に不必要に蓄積された中性脂肪は善玉コレステロールを減らし、悪玉コレステロールを増加させる。
その結果として血管にコレステロールが付着したり、血液がドロドロになったりして高脂血症に発展し、動脈硬化や心筋梗塞の原因となる。