三大栄養素の一つで、脂質とも。「厄介者」扱いされがちだが生命維持活動にとってなくてはならないもので、主にエネルギー源として利用される。
【もっと詳しく】
動植物に含まれる栄養素の一つで、脂(アブラ)とも呼ばれる。栄養学では脂質という言葉も用いられ、化学の分野においては油脂(常温で固体)、脂肪油(常温で液体)という言葉が用いられたりしている。
栄養学 |
脂肪、脂質 |
化学 |
油脂(常温で固体)、脂肪油(常温で液体) |
動物の体内に含まれている脂肪を動物性脂肪と言い、飽和脂肪酸を多く含む。それに対して、植物に主に含まれている脂肪を植物性脂肪と言い、不飽和脂肪酸を多く含む。
動物の体内での脂肪は主にエネルギー源として利用されるが、その場合は、一度グリセリンと脂肪酸に
分解してからの利用となる。⇒ 脂肪がエネルギーとして利用される解説図
特に私たちの身体の中に含まれる脂肪を体脂肪と呼んでいる。 ⇒ 体脂肪の解説ページ
【構成元素】
脂肪を構成している元素は糖質と同じで、炭素(C)、水素(H)、酸素(H)に3種類。タンパク質はそれに窒素が加わる。

【エネルギー】
栄養学上は脂肪1gは9Kcalだが、身体の脂肪1gには20%の水分を含むため約7Kcalとなる。ちなみに糖質、タンパク質は1gは4Kcal。
※身体脂肪1gあたりのカロリーを9Kcalとしているサイトも多数見受けられる。
【体の中に含まれる脂肪】
私たちの身体の中には以下の4種類に脂肪が存在している。
1 |
中性脂肪 |
トリグリセライドとも。脂肪細胞の中に蓄えられ、エネルギーとして利用されるときは脂肪酸に分解される。
⇒ 詳しい解説ページ |
2 |
脂肪酸 |
生命活動のエネルギーとして利用される。
⇒ 詳しい解説ページ |
3 |
コレステロール |
生体膜の構成要素、ホルモンや胆汁の構成要素となっている。
⇒ 詳しい解説ページ |
4 |
リン脂質 |
細胞膜の構成要素、細胞膜の機能を正常に保っている。
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