身体の中にある脂肪細胞一つで、脂肪を蓄える働きをしている。それに対して、脂肪を燃やして熱を作り出している脂肪細胞を褐色脂肪細胞という。
【もっと詳しく】
白色脂肪細胞の中には1つの大きな脂肪滴が存在し(単胞性脂肪細胞)、他の核、小胞体、ミトコンドリアなどは端に追いやられた形になっている。
成人で250億~300億個(肥満体の人の場合は400億から600億)存在し、ひとたび分裂をしてその数が増えると、死滅して数を減らすことはない。 また、その大きさを、蓄積する脂肪を増やすことによって3~4倍に膨張させることができる。
全身のいたるところに存在し、皮膚の下にあるものを皮下脂肪、内臓のまわりにあるものを内臓脂肪と呼んでいる。
注意)数は資料によってばらつきがあり、上限を800~1,000億とするサイトや「人によっては3,000億
存在する場合もある」などという文章が見られるサイトもある。
【働き】
白色脂肪細胞も褐色脂肪細胞も、ともに脂肪細胞だがその働きはかなり異なる。
食事から取った栄養分を中性脂肪(トリグリセライド)と言う形で蓄えている。
以下の生理活性物質を分泌している。
1 |
アディポネクチン |
ホルモンの一種で以下のような作用を有する。
・インスリン感受性の亢進 ・動脈硬化や伸筋肥大の抑制 ・抗炎症
肥満体ほどその分泌量が少なくなる。
⇒ 詳しく解説したサイト |
2 |
PAI-1 |
plasminogen activator inhibitor-1の略でポリペプチド
血液を固める性質があり、過剰の分泌は狭心症などの心臓病を引き起こす原因になる。肥満な人ほどその分泌が多い。
⇒ 詳しく解説したサイト |
3 |
TNF-α |
TNFは腫瘍壊死因子(TNF:Tumor Necrosis Factor)
過剰の分泌はインスリンの働きを弱める。肥満な人ほどその分泌が多い。
⇒ 詳しく解説したサイト |
4 |
レプチン |
ペプチドホルモンの一種で食欲と代謝の調節を行う。
⇒ 詳しく解説したサイト |
5 |
エストロゲン |
ステロイドホルモンの一種で、一般的には卵胞ホルモン、または女性ホルモンとも呼ばれる。
⇒ 詳しく解説したサイト |
【脂肪細胞の増える時期】
一生を通し脂肪細胞の増える時期というものがある。以下の時期に栄養過多になると特に脂肪細胞が増殖していく。
・妊娠末期の胎児 ・乳児期(生後一年間) ・思春期
【参考にしたサイト】
・ウィキペディア
・白色脂肪細胞の電子顕微鏡の写真を掲載したサイト(周囲には多くの毛細血管とコラーゲン繊維が
が確認できる。直径は70~90)
・「ドクトルアウンの気になる健康情報」(白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞の比較表を掲載)
・yaplog