線維軟骨( せんいなんこつ、 英:fibrous cartilage )

 
概 要
構 成
・細胞配列
存在部位
3種類の軟骨の比較表
 

 

【概要】

AIに聞いてみた「硝子軟骨の次に多く存在する軟骨は?」

〈ChatGPT〉

弾性軟骨は、 耳介、 外耳道、 耳管、 喉頭蓋、 楔状軟骨・角状軟骨 などに限局していますが、線維軟骨よりは分布範囲が広く、総量も多いと考えられています。」

〈Google Gemini〉

「線維軟骨です体重を支えたり、激しいねじれの力が加わったりする、体に強い負荷がかかる大黒柱のような場所に多く配置されているため、総量としても弾性軟骨よりずっと多く存在します。」

 

【構 成】

Ⅰ型およびⅡ型コラーゲン線維はランダムに存在するのではなくしっかりと住み分けされている。

 
7構成要素
割合(約)
役割・特徴
1
軟骨細胞

1〜2 %

軟骨小腔に1個または数個が列状(数珠つなぎ) に収まる唯一の細胞成分。
基質の維持や修復、コラーゲンやプロテオグリカンなどの産生を行う。

2
細胞外基質
水 分
50〜65 %
基質の大部分を占める。圧縮時の衝撃吸収や弾性を生み出す。
プロテオグリカンの強力な保水作用により組織内に保持される。
3
コラーゲン
(=膠原線維

25〜35 %

主に太い線維束を形成するⅠ型がメインで、Ⅱ型との比は部位により異なる。椎間板を例に取ると外層でⅠが約80~90%、内層で約40%となる。
4
1%未満
組織の隙間にも、ごくごく微量(1%未満など)のエラスチン分子や微細線維が存在しているが、無視してよいほどの量
5
2〜5 %
巨大な分子(アグリカンなど)がコラーゲン線維の間を埋める。高い保水性を持ち、水分を抱え込んで圧縮に対する抵抗性を補助する。
6
その他
1〜3 %
細胞接着性糖タンパク質(フィブロネクチンやコンドロネクチンなど)細胞付着因子、成長因子、酵素など。

 

【細胞配列】

【存在部位】

 
存在部位
具体例
主な役割・特徴
1
線維輪/髄角
Ⅰ型コラーゲンを主体とし、椎骨間に加わる圧迫・ねじれ・牽引に耐える。※髄核は線維軟骨ではない。
2

左右の恥骨

の連結

骨盤を連結し、歩行時や分娩時の力を分散する。
3

胸骨柄結合

線維軟骨結合

胸骨柄と胸骨体

を連結

胸壁の前面を強固に連結し、呼吸運動時の胸郭のわずかな可動性を許容するとともに、前胸部への衝撃を緩和する。
4
半月板
内側半月・外側半月(膝関節)
荷重を分散し、衝撃を吸収するとともに関節の安定性を高める。
5
関節円板
顎関節、胸鎖関節、遠位橈尺関節
関節面への荷重を分散し、関節の適合性を高める。
6
節唇
肩関節唇、股関節唇
関節窩を深くし、関節の安定性を高める。
7

腱・靱帯

の付着部

アキレス腱付着部、膝蓋靱帯付着部、腱板付着部など
腱・靱帯から骨へ力を効率よく伝え、応力を分散する。

 

 

【3種類の軟骨の比較表】

以下が3種類の軟骨の簡単な比較表となる。

 

 
項目
硝子軟骨
弾性軟骨
線維軟骨
1
性状
半透明で滑らか、適度な硬さと弾力を持つ。
黄色調で非常に弾性に富む。復元力が強い。
白色調で非常に強靭。圧迫・牽引にも強い
2
細胞成分
 約3~5%
 約2~5%(10%とする資料も有)
 約1~2%
3
水分率
最多(約70~80%)
約60~70%
最小(約50~65%)
4
構成線維
 Ⅱ型コラーゲン線維
弾性線維(エラスチン線維)+Ⅱ型コラーゲン線維

Ⅱ型コラーゲン線維

+Ⅰ型(少量)

5
軟骨膜
有(関節軟骨を除く)
6
機能
支持・衝撃吸収、滑らかな関節運動
柔軟性の維持・形状保持
強い圧迫・牽引への抵抗
7
存在部位
関節軟骨、肋軟骨、鼻軟骨、気管(支)軟骨、骨端軟骨、喉頭軟骨の一部(輪状軟骨、甲状軟骨、披裂軟骨)
耳介、外耳道、耳管、喉頭軟骨の一部(喉頭蓋軟骨、小角軟骨、楔状軟骨、種子軟骨)

椎間円板、恥骨結合、半月板、関節円板、一部の靭帯(項靭帯,黄色靭帯)