骨内膜( こつないまく、英:endosteum )

 

概 要
構 造
構成細胞
骨膜/骨内膜比較表
 

 

【概 要】

■見られる場所■

1. 骨髄腔の内面:長管骨の中央には骨髄を入れる骨髄腔があり、その内面を覆っている。

2. ハバース管フォルクマン管の内面:骨の緻密質に見られる血管・神経の通り道で、骨内膜はその内面を覆っている。

3. 海綿質骨梁の表面:骨梁は海綿質に見られる複雑に入り組んだ細い柱状部、骨内膜はその内面を覆っている。

【構 造】

・骨膜のように厚い線維層がないため非常に薄い。

 

【構成細胞】

「ChatGPT」では骨内膜に見られる細胞として以下を挙げている。

 
細胞名
特 徴
機 能
1
 骨形成細胞。立方形で骨表面に沿って並ぶ
・骨基質(osteoid)の合成
・骨基質の石灰化
・骨形成の中心
2
 未分化〜分化途中の細胞
・骨芽細胞への分化
・骨リモデリング時に動員される
・骨修復・骨再生の源
3
被覆細胞
 骨芽細胞が非活性状態になった細胞
・骨表面を覆って骨代謝を調節
・骨吸収・骨形成の制御
・骨の維持と保護
4
 多核で大きい、骨吸収を行う
・骨基質を分解してカルシウム・リン酸を供給
・骨リモデリングの吸収側を担当
5
 薄い結合組織中に存在
・骨芽細胞や破骨細胞の支持
・造血幹細胞ニッチ形成に寄与

 

【骨膜/骨内膜比較表】 参考:「ChatGPT」

 

項 目

骨膜 (Periosteum)

骨内膜 (Endosteum)
1

位 置

 骨の外側を覆う膜

 骨の内側(骨髄腔、海綿骨梁、ハバース管内面)を覆う膜

2

厚 さ

 比較的厚い(2層構造)

非常に薄い(1層の細胞+少量結合組織)

3

構 造

 2層:外線維層(結合組織)、内骨芽細胞層

1層:骨芽細胞様細胞+結合組織

4

血管・神経

 豊富(栄養供給・感覚神経)

乏しいが骨リモデリングに必要な血管は存在

5

機 能

 骨成長(幅方向)、骨修復、骨細胞支持

骨リモデリング(吸収・形成)、骨髄との境界形成

6

存在部位

 長管骨・平坦骨・短骨の外側全体

骨髄腔、海綿質骨梁、ハバース管内面など骨内表面全体

7

発生学的由来

 外胚葉由来の膜ではなく、骨膜芽細胞に由来

骨形成に関わる内側の膜細胞に由来