白血球 ( はっけっきゅう、英:white blood cell / leukocyte

 

 血液に含まれる細胞成分の一つで、外部から体内に侵入した細菌やウイルスなどを攻撃して体を守ってくれる働きがある。白く見える核を持った細胞なのでその名が付いた。

 

 

成  分

要  素

割 合

血液

血漿

blood plasma
(約55%)

 水分

90%

 血漿タンパク質

8%

 脂質

1%

 その他(糖質など)

1%

血球

blood corpuscle
(約45%)

 赤血球

96%

 白血球

3%

 血小板

1%

 

 ⇒ 白血球などの電子顕微鏡の写真を載せているサイト

 

【もっと詳しく】

働 き

 上記で簡単に「体内に侵入した細菌やウイルス」としたが、外部から体内に侵入したものだけでなく、腫瘍細胞や役目を終えた細胞などの処理も行う。しかし、その働きが正常に行われないと、自分自身の正常な細胞や組織を攻撃したり(自己免疫疾患)、体に害を与えないものにまで反応してしまってアレルギー反応を引き起こしたりする。

 

種類

 白血球には以下のようなものがある。

存在場所
名 称
割 合
備 考
詳細
1
末梢血中
顆粒球
好中球
50~75%
顆粒球中の90~95%ほど
好酸球
顆粒球中の2~5%ほど
好塩基球
顆粒球中の1%以下
2
リンパ球
20~40%
種類:NK細胞、B細胞、T細胞
3
単 球
3~6%
白血球細胞の中で一番大きい
4
組織内
樹状細胞
皮下組織始めとして全身に存在

※「割合」は末梢血管内にて。

※「顆粒球」の分類は染色(ギムザ染色)のされ方の違いによるもの。

 

 白血球の数は血液検査などでもよく行われる項目だが、その数は個人差が大きく、一個人内でも短時間で大きく変化することがある。

 年齢によりその数は異なるが、新生児および乳幼児は成人よりも数が多く、倍になることもある。また、新生児および乳幼児はリンパ球の割合が高く70%程になる。

 血液検査などで健康の目安となる白血球数は1立方mmあたり

 

 ※サイトによっては「4,000~9,000」「6,000~8,000」というようにかなりその数字に差がある。

 数値が高い場合 ⇒ 体内のどこかに炎症が起きたり、細菌やウイルスが侵入した反応としての増加

             白血病や骨髄増殖性疾患などの腫瘍があることによる増加

 数値が低い場合 ⇒ 膠原病、再生不良性貧血、悪性貧血、敗血症やウイルス感染などが考えられる。

 

新生と破壊

 新生:赤血球や血小板と同じように、骨髄の中にある造血幹細胞が元となり各白血球へと分化していく。

 ⇒ 分化の過程をより詳しく解説しているサイト

 

 破壊:白血球の血管内での寿命は赤血球のそれ(100日~120日)に比べると非常に短く、寿命が来ると肝臓または脾臓内で分解、処理される。

1
顆粒球
1日より以内(概ね10時間程度)
2
リンパ球
数日~数カ月
3
単 球
数時間~数日