幹神経節( かんしんけいせつ、英:sympathetic trunk ganglia )

 

概 要
 幹神経節でシナプス結合する神経
 幹神経節でシナプス結合しない神経
一 覧
参考となるサイト

 

 

  

【幹神経節でシナプス結合する神経】

■①同じ高さの幹神経節で■

その場で節後線維になり、灰交通枝を経て脊髄神経に戻る

皮膚の血管・立毛筋・汗腺など体壁・四肢の交感神経支配に多い

■②上下の幹神経節へ移動して■

「ChatGPT」に聞いてみた

Q.「上下に移動してシナプス結合するのはどのような神経か?」

A.「節後線維が頭部・頸部や仙骨部など、白交通枝が存在しない脊髄レベルへ向かう経路

1. 上行して幹神経節でシナプスする例(頭部・頸部・上肢など)

 白交通枝は T1〜L2 にしかないため、それより上(頸部)に行く線維は上行します。

 ・上頸神経節でシナプス結合する線維

  T1〜T4あたりから白交通枝経由で幹に入り、上行 頭部の血管・汗腺・立毛筋、瞳孔散大筋(瞳孔散大反射)、唾液腺の抑制などを支配

 ・中頸神経節・下頸神経節(stellate ganglionを含む)でシナプスする線維

  頸部や上肢の血管・汗腺・立毛筋を支配

2. 下行して幹神経節でシナプス結合する例(下肢・仙骨部など)

 白交通枝がない仙骨レベルに行く場合は下行する

 腰部・仙骨部交感神経幹神経節でシナプスする線維

  ・下肢の血管・汗腺・立毛筋を支配

  ・骨盤内臓の一部(例:膀胱・生殖器の平滑筋)に分布する節後線維

 

【幹神経節でシナプス結合しない神経】

以下、幹神経節でシナプス結合しない神経をなるべく多く挙げてみたが、そのすべてが挙げられているかどうかは定かでない。

 

神経名

椎前神経節での主なシナプス先
1

 大内臓神経

 腹腔神経節

2

 小内臓神経

 上腸間膜神経節

3

 最小内臓神経

 腎神経節

4

 腰内臓神経

 下腸間膜神経節

5

 仙骨内臓神経

 骨盤内の小神経節

6

 (例外)副腎髄質支配線維

 シナプスせず直接髄質

交感神経神経節
脊椎と交感神経幹
自律神経系

 

【一覧】

以下に主な幹神経節(=椎傍神経節)とその特徴を示す。  参考:「ChatGPT」

 
名 称
解 説
頚 部
 上頚神経節 C1〜C4あたりの節前線維が集まって大きな節を形成 、頭部の血管・汗腺・瞳孔散大筋・唾液腺抑制などを支配 頚静脈神経、内・外頚動脈神経、上心臓神経など
 中頚神経節 C5〜C6に位置、上肢の一部や心臓への節後線維を送る、小さく、存在しないこともある 中頚心臓神経、上肢、頚部の血管に分布する小枝
 下頚神経節 下部の第1胸神経節と星状神経節になることが多い。ただし癒合度には個人差がある。完全/不完全 心臓神経、上肢への血管・汗腺・立毛筋への枝、頸・胸部への血管周囲神経(血管神経叢)
胸部

第1胸神経節

第12胸神経節

T1〜T12に対応し、第1胸神経節は下頚神経節と癒合して星状神経節なることが多い。

白交通枝枝がある範囲

・幹神経節でのシナプスが多く、体壁・四肢・一部内臓(心臓・肺・食道)支配

・上位胸部の線維は頸部へ上行、下位胸部の線維は腹部内臓へ下行

灰白交通枝、胸壁分枝、心臓神経、肺枝、食道枝、大内臓神経小内臓神経最小内臓神経
腰部

第1腰神経節

第5腰神経節

・L1〜L2/3に対応

・下肢や骨盤内臓器への節後線維を送る。

白交通枝はL1〜L2のみ

灰白交通枝、腰壁枝、腰内臓神経
仙骨部

第1仙骨神経節

第4仙骨神経節

・S1〜S4に位置

・骨盤内臓器(膀胱、子宮、精嚢など)や下肢への交感神経支配

・幹神経節の末端は左右で癒合し、正中仙骨神経節になることがある

灰白交通枝、仙骨壁枝、仙骨内臓神経、正中仙骨神経節

 

 「Wikipedia」では以下のように解説している。

 There are usually 22-23 pairs of these ganglia

  3 in the cervical region

  11 in the thoracic region (note the presence of the stellate cervicothoracic ganglia)

  4 in the lumbar region

  4-5 in the sacral region

 Throughout human evolution, the first thoracic and inferior cervical ganglia merged - and this resulting ganglion is called the stellate ganglion (so called because of its radiating pattern similar in appearance to a star).

 ・「 They contain approximately 20,000–30,000 nerve cell bodies 」( Wikipedia )