分泌細胞( ぶんぴつさいぼう、英:secretory cell )

 

概 要
外分泌細胞
  概 要
  細胞一覧
  分 類分泌様式による分泌物の性質による腺の構造による細胞の形態や分布による
内分泌細胞

 

 

【概 要】

  

【外分泌細胞】

  

 
膵臓の腺房
乳房
杯細胞
 

 

以下「ChatGPT」を参考に外分泌細胞の例を示す。

 

 
細胞名
主な分布組織
分泌物の例
1
 膵腺房細胞
 消化酵素(アミラーゼ、リパーゼなど)
2
腸、気道上皮など
 粘液
3
 耳下腺腺房細胞
 漿液性唾液(アミラーゼ含む)
4
 顎下腺・舌下腺の腺房細胞
 混合性唾液(漿液+粘液)
5
 の主細胞
胃底腺
 ペプシノーゲン
6

 の壁細胞

※正確には分泌物が違う

胃底腺
 胃酸(HCl)、内因子
7
 皮脂腺の腺細胞
 皮脂
8

 汗腺の腺細胞

(エクリン腺/アポクリン腺)

 汗(体温調節・におい)
9
 乳腺細胞
 母乳(脂肪、糖、タンパク質)
10
 涙腺細胞
 涙液(リゾチームなど含む)
11
 前立腺腺房細胞
前立腺
 精液の一部成分

 

■分 類■

 

①分泌様式による分類

 

分泌様式

説 明

1

メロクリン分泌

=開口分泌

分泌物だけを小胞で放出し、細胞自体は損傷しない。

膵腺房細胞、唾液腺耳下腺など) 、杯細胞

2

アポクリン分泌

=離出分泌

細胞の一部(細胞質と膜)がちぎれて分泌される。

乳腺、腋下汗腺

3

ホロクリン分泌

=全分泌、

細胞全体が崩壊して分泌物となる。

皮脂腺

②分泌物の性質による分類

 

分泌物の種類

説 明

1

漿液性

 水に溶けやすく、酵素を多く含む

 膵臓耳下腺

2

粘液性

 粘性があり、ムチンを含む

 舌下腺、気道の杯細胞

3

混合性

 漿液性と粘液性の両方を含む

 顎下腺

 

③腺の構造による分類(組織学的分類)

 

構造タイプ

説 明

1

単純腺

 導管が分枝していない

 胃腺、小腸腺(リーベルキューン腺)

2

複雑腺

 導管が分枝している

 膵臓、唾液腺

 

④細胞の形態や分布による分類

 

構造タイプ

説 明

1

孤立性

 単独で存在する

 杯細胞

2

腺構造を形成

 多細胞で腺を構成する

 膵臓唾液腺

 

【内分泌細胞】

■その他の特徴■

 ・分泌物は毛細血管に入った後全身に輸送される。

 ・多くの場合、毛細血管の近くに位置している。

 ・分泌物は顆粒(granule)として細胞内に貯えられることが多い。

 ・内分泌細胞は孤在性内分泌細胞集合型内分泌細胞(腺構造を作る)に分類されることがある。

   孤在性内分泌細胞:消化管内に点在する G細胞やI細胞など(DNES:拡散性神経内分泌系)

   集合型内分泌細胞:副腎皮質、下垂体、甲状腺など

 ・内分泌細胞の分泌様式は外分泌細胞に準じる。

 

以下内分泌細胞が分泌する主なものを簡単な表にしてみた。

場所

内分泌細胞の種類

分泌物
1

 膵臓(膵島)

 α細胞、β細胞など

 グルカゴン、インスリン

2

 甲状腺

 濾胞上皮細胞、傍濾胞細胞

 サイロキシン、カルシトニン

3

 副甲状腺

 主細胞

 パラトルモン

4

 副腎皮質・髄質

 球状層、束状層、網状層細胞、

クロム親和性細胞

 アルドステロン、コルチゾール、アドレナリン

5

 下垂体

 種々のホルモン産生細胞

 GH、TSH、ACTH など多数

6

 胃・腸管粘膜

 G細胞、S細胞など

 ガストリン、セクレチン など