ナチュラルキラーT細胞 ( 英:natural killer T cell )

 

 体内に侵入した細菌やウイルス、または癌細胞などを攻撃して私たちの体を守ってくれるリンパ球の一種。

 

【もっと詳しく】

 ナチュラルキラー細胞とT細胞の両方の性質を持つ顆粒リンパ球で、1994年に命名される。

胸腺でも分化をするが、それ以外に骨髄、肝臓、消化管でも分化をする。

・肝臓、骨髄に多く存在し、末梢血、リンパ節脾臓胸腺には少ない。マウスの場合、胸腺リンパ球の0.4%、肝臓・骨髄のリンパ球の約25%、脾臓リンパ球の1~2%を占める。

・NK細胞と同じようにFasリガンドを発現したり、パーフォリングランザイムを放出してガン細胞などを傷害する。

キラーT細胞とは異なり、放射線、抗がん剤、ステロイド剤では抑制されない。

 

<産生するサイトカイン>

インターロイキン(IL-4):Th1細胞を活性化する。

インターフェロン(IFN-γ):Th2細胞を活性化する。

<受容体>

以下の3種類の受容体を持っている。

1
抗原受容体

Vα14/Vβ8受容体

抗原提示細胞(樹状細胞)のCD1d分子(MHCクラスⅠb分子)に結合した糖脂質(α-ガラクトシルセラミド:α-GalCer)を認識して活性化する。

2
NK細胞受容体
CD161
3
抑制受容体
MHCクラスⅠ分子受容体

 

<共刺激回路>

・NKT細胞と樹状細胞にCD/B7共刺激回路が存在

樹状細胞とNKT細胞にCD40/CD154(CD40L)共刺激回路が存在

 

【参考にしたサイト】

・「脂質と血栓の医学」の「NKT細胞」

・「NKT細胞とは?