下行口蓋動脈とは
・「 日本人体解剖学 」では顎動脈を4区に分けているので、下行口蓋動脈を4区から分岐する動脈としている。ただし、「 船戸和弥のホームページ 」や「 Wikipedia 」では顎動脈を3つに区分していているため、下行口蓋動脈は3区から分岐する動脈としている。
以下は顎動脈の第4区から分岐する枝を簡単に表した図となる。
1 . 翼口蓋窩にて顎動脈より分岐し、翼口蓋神経節からくる大・小口蓋神経とともに下方へ走る。
2 . 大口蓋管に進入する。
3 . 大口蓋管を下行中に小口蓋動脈を分岐する。
4 . 大口蓋孔より口蓋に出て大口蓋動脈となって硬口蓋を前方に走る。
5 . 1枝は切歯菅に進入し蝶口蓋動脈の中隔後鼻枝( 鼻口蓋動脈 )と吻合する。
「 日本人体解剖学 」の下行口蓋動脈の解説の項では、理由は分からないのだが、下行口蓋動脈から派生する大口蓋動脈および小口蓋動脈を「枝」という形では解説していない。それに対して、「 船戸和弥のホームページ 」には、「大口蓋動脈は下行口蓋動脈の前枝で…」という解説が見られる。
以下は「 Wikipedia 」の解説文となる。
「The descending palatine artery is a branch of the third part of the maxillary artery supplying the hard and soft palate.
【 course 】
It descends through the greater palatine canal with the greater and lesser palatine branches of the pterygopalatine ganglion, and, emerging from the greater palatine foramen, runs forward in a groove on the medial side of the alveolar border of the hard palate to the incisive canal; the terminal branch of the artery passes upward through this canal to anastomose with the sphenopalatine artery.
【 branches 】
Branches are distributed to the gums, the palatine glands, and the mucous membrane of the roof of the mouth; while in the pterygopalatine canal it gives off twigs which descend in the lesser palatine canals to supply the soft palate and palatine tonsil, anastomosing with the ascending palatine artery.
According to Terminologia Anatomica, the descending palatine artery branches into the greater palatine arteryand lesser palatine arteries. 」
【 語 句 】
・ greater palatine canal : 大口蓋管 ・ pterygopalatine ganglion : 翼口蓋神経節 ・ greater palatine foramen : 大口蓋孔 ・ incisive canal : 切歯菅 ・ sphenopalatine artery: 翼口蓋動脈 ・ gums : 歯茎、歯肉 ・ palatine glands : 口蓋腺 ・ palatine tonsil : 口蓋扁桃 ・ pterygopalatine canal : 翼口蓋管 ・ ascending palatine artery : 上行口蓋動脈
【 イラスト掲載サイト 】
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