「距踵舟関節と踵立方関節とをいっしょにして,外科学ではショパール関節とよぶ.両関節の関節腔隙の背側稜は,足の長軸に対して横におかれたS字をなす1本の曲線をえがいている.このSは内側(脛側)部が前方へ凸であり,外側(腓側)部が後方へ凸である.両関節はショパール関節という名のもとに総括されるが,両者の関節腔はほとんど常に分離している.両関節が1つの名称にまとめられているのは,全く臨床的な見かたによるもので,二分靱帯がきれると,足のこの場所から遠位部が容易に分離するからである.この靱帯についての知識は手術を行う上で重要である.この靱帯を切断すると,はじめて関節腔が開く.それでこの靱帯はSchtüsselband des Chopartschen Gelenkes(ショパール関節の鍵をなす靱帯)とよばれるのである. 」