手根中手関節 (しゅこんちゅうしゅかんせつ、英:carpometacarpal joints

 

 遠位手根骨中手骨底との関節だが、通常は以下のように2つに分けて考える。

 

 

 第2から第5中手骨底と遠位手根骨との関節。

 

 

【 構成する骨 】

 

【 種 類 】

日本人体解剖学 (上巻) 」には以下のような解説が見られる。

鞍関節が変化して半関節状となったもの」

 また、「船戸和弥のホームページ」では「平面関節状になったもの」という説明になっている。

 

【 関連する靭帯 】

1
dorsal carpometacarpal ligaments
2
palmar carpometacarpal ligaments

 

 英:carpometacarpal joint of pollex 第1(母指の)中手骨大菱形骨との関節。

日本人体解剖学 (上巻) 」には以下のような解説が見られる。

「独立した関節包を持ち、運動も手根中手関節に比べて自由である。屈伸35~40°、内・外転45~60°」

 また、「船戸和弥のホームページ」には以下のような解説が見られる。

「母指の手根中手関節は第1中手骨底と大菱形骨との間にある典型的な鞍関節である。大菱形骨の関節面は掌背方向に凸で内外方向に凹、かつ凸の曲面の方が半径が小さい。第1中手骨の関節面は掌背に凹、左右に凸の曲面をもつ。関節包は他手根中手関節とは独立し、広く緩い。関節包靱帯は掌側より背側が強く、特に大菱形骨の外背部から第1中手骨中央部へ向かって扇状に張る線維束(背側手根中手靱帯の一部とみてよい)は母指の対立運動に多少制限的に働く。互いに直交する2つの軸を中心として屈伸と内転(母指を第2指に近付ける)、外転(母指を第2指から離す)を行う。また屈伸と内外転の組合せに少しの回旋を伴った描円運動も行う。」

 

【 構成する骨 】

【 種 類 】

 典型的な  

 

【 関連する靭帯 】

 第1中手骨の手根中手関節に付く靭帯を調べてみたのだが、今一つはっきりしない。まず、

 ・「日本人体解剖学 (上巻) 」:靭帯に関する言及なし。

 ・「船戸和弥のホームページ」:同上

 ゆえに、最初は「第2~第5中手骨の手根中手関節と同じ」と思ったが、どうも資料によっては異なる見解を示している。

 背側手根中手靭帯:「Wikipedia」の解説でも曖昧な解説になっている。

 また、「プロメテウス解剖学」に掲載されているイラストでは第1中手骨の手根中手関節に付くように描かれている。 

 ⇒ 第1中手骨と大菱形骨との手根中手関節には背側手根中手靭帯が付着しないように描いているイラストを掲載しているサイト

 掌側手根中手靭帯:「Wikipedia」の以下の解説のように「第2から第5中手骨」(つまり、第1中手骨には付着しない)と解説している資料がある。

「The Palmar carpometacarpal ligaments (or volar) are a series of bands on the palmar surface of the carpometacarpal joints that connect the carpal bones to the second through fifth metacarpal bones. 」

 

【他の参考となるサイト】

イラストや写真を掲載しているサイトⅠ(簡単なイラスト)

イラストや写真を掲載しているサイトⅡ(手根中手関節以遠の関節のCG)

イラストや写真を掲載しているサイトⅢ(第1中手骨と大菱形骨との接合部のイラスト、靭帯などの名称あり)

・イラストや写真を掲載しているサイトⅣ(手根関節付近の関節、断面のイラスト)

イラストや写真を掲載しているサイトⅤ(第2~第5中手骨と小菱形骨から有鈎骨の関節面のイラスト)

イラストや写真を掲載しているサイトⅥ (第1中手骨と大菱形骨の関節部のみのイラスト)

イラストや写真を掲載しているサイトⅦ(手根骨を中心に関節面を強調したイラスト)

イラストや写真を掲載しているサイトⅧ(手根関節付近の関節、断面のイラスト)