手根間関節 (しゅこんかんかんせつ、英:intercarpal joints)

 

 豆状骨を除く手根骨間同士の複数の関節のこと。また、近位手根骨列と遠位手根骨列との関節を中央手根関節(または手根中央関節)という。

  

 
 
右手・手掌
 
 

 

【もっと詳しく】

■ 関節の種類 ■

船戸和弥のホームページ」には以下のような解説が見られる。

「各手根骨は靱帯によって連結され、各関節腔は互いに交通している。すべて平面関節で、僅かな滑動運動だけである。 」

 

 それに対して、「日本人体解剖学 (上巻) 」では以下のように解説している。

「外側部すなわち舟状骨と大小菱形骨との間では近位の舟状骨が関節頭となり変形した平面関節である。内側部すなわち舟状骨・月状骨・三角骨と有頭骨・有鈎骨との間では遠位の有頭骨および有鈎骨が関節頭となり、変形した顆状関節に属し、手の屈伸および内・外転運動を司る。また、近位手根骨相互間および遠位手根骨相互間にできるものは半関節である。これらの関節の関節包は、短く(ことに掌側において)滑膜ひだが多く、関節腔は互いに連絡する。手根間関節の運動はすべて著しく制約される。 」

 いずれにしても以下のことが言えると思われる。

 

 また、以下のような解説をしているサイトもある。

「この関節は形態的には、舟状骨・月状骨を主体に形成する手根骨近位列の関節面である。この関節面は、関節窩を構成し、ここに有頭骨の近位頭を中心に骨頭として形成した手根骨遠位列が組み込まれるように全体が構成されている。近位列は、関節の遊びの傾向が強く(←動きの要素を引き出す)、流動的な関節窩を形成し、遠位列は一つの集合体としてより強固に働き、この関節の関節頭を形成している。 」

 

【イラスト・写真を掲載しているサイト】

イラストを掲載しているサイトⅠ

イラストを掲載しているサイトⅡ

イラストを掲載しているサイトⅢ