骨盤底筋群 ( こつばんていきんぐん、英: pelvic floor muscles )

 

 骨盤底筋群とは

  

 

 以下の7つの筋肉が挙げられる。

1
 levator ani

肛門筋群の一つで、以下の3つの筋がある。

・恥骨直腸筋 ・恥骨尾骨筋 ・腸骨尾骨筋

2
 transversus perinei superficialis
尿生殖筋群の一つ
3
 transversus perinei profundus
尿生殖筋群の一つ
4
 external anal sphincter
肛門筋群の一つ
5

 External sphincter urethrae

尿生殖筋群の一つ?尿道括約筋のこと?
6
 bulbospongiosus
尿生殖筋群の一つ
7
 ishiocavernosus
尿生殖筋群の一つ

 ※上記の筋群は「プロメテウス解剖学アトラス解剖学総論/運動器系」を参考にしたもので、「日本人体解剖学 (下巻) 」には、索引にさえ「骨盤底筋群」の呼称は見当たらない。また、「日本人体解剖学 (下巻) 」には「会陰筋」という名称が見られるが、そのほとんど(尾骨筋を除く)は骨盤底筋群となる。

 

 

 また、「ウィキペディア」では以下の4つの筋を骨盤底筋群としている。

 ・深会陰横筋  ・尿道括約筋  ・肛門筋  ・尾骨筋

 

骨盤・女性(上面)
骨盤・女性(底面)
骨盤底(正中断面)
骨盤(冠状断面)
骨盤底(正中断面)
 
 

 

 骨盤底筋群には以下のような働きがある。
 

 骨盤底筋群は、骨盤底にハンモック状に張ることによって、腹腔と骨盤腔にある腸や膀胱などの臓器を支持し、本来あるべき場所に納めている。

 

 括約筋の機能によって、尿道や直腸などの開口部を緊張させたり弛緩させたりすることによって、排尿や排便の制御をする。

 

「プロメテウス解剖学アトラス解剖学総論/運動器系」には以下のような解説が見られる。

「このように物理的に相反する機能(骨盤腔を閉鎖するとともに、いくつかの開口部を維持する)を果たすために、骨盤底は結合組織の重なり合う膜によって裏打ちされている。しかし、この複合的な構造が、特に女性にとって、骨盤底を非常に障害されやすいものになっている。腹腔内圧とほかの負担の反復性の極端な変動は、特に妊娠の末期に、結合組織性の結合を弱め、骨盤底の筋を傷害する。分娩や(経産婦の)出産の際の筋の伸張やほかの障害は、最終的に骨盤底の不全や、さまざまな後遺症を生む。
・骨盤内蔵機の下降(例えば子宮下垂)
・重篤な症例では、膣の外反とともに子宮が脱出する(子宮脱)
内臓の下降は一般的に、咳や他の動作に反応した尿や糞の失禁(腹圧性失禁 stress incontinence)を伴っている。中等度の下降は、規則正しい骨盤底の運動療法(kinesiology)によく反応し、しばしば改善することがあるが、重篤な症例では外科的な骨盤底修復術(pelvic floor repair)(2つの挙筋脚=恥骨直腸筋を外科的に露出し、接合する)が必要である場合が多い。」

 

【参考になるサイト】

イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅰ

イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅱ

イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅲ

イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅳ