Visual Anatomy 視覚解剖学

下顎後静脈　（内頸静脈に注ぐ）

（かがくこうとうじょうみゃく、英： retromandibular vein ）

　・参考となるサイト（ Wikipedia 、　イラスト掲載サイト）

・英語で「 posterior facial vein 」と表記する場合も見られる。

　前枝　：「前枝は顔面静脈と合流する。」（船戸和弥のHP ）

　　　※　顔面静脈との合流後は総顔面静脈となって内頚静脈に注ぐ。場合によっては直接内頚静脈に注ぐ。（確率50% ）

　後枝　：「後枝は後耳介静脈と合流し、外頚静脈を形成する。」（船戸和弥のHP ）

　以下は内頸静脈に注ぐ静脈を簡単に表した図となる。

　以下は「船戸和弥のHP 」の解説文となる。

「下顎後静脈は下顎頚の内側つまり耳管腺内で浅側頭静脈と顎静脈が合してはじまり、顔面静脈と合して内頚静脈に開口する。下顎後静脈は前枝と後枝と二分かれた形で耳下腺の下面から出る。そののち前枝は顔面静脈と合流する。後枝は後耳介静脈と合流し、外頚静脈を形成する。浅側頭静脈は表在性の静脈で、中側頭静脈、顔面横静脈を受け入れる。深在性の顎静脈は側頭下窩に広がる翼突筋静脈叢にはじまる。この静脈叢は顎動脈の分布域から血液を集め、中硬膜静脈などの硬膜静脈、深側頭静脈、前耳介静脈、耳下腺静脈、顎関節静脈、鼓室静脈、茎乳突孔静脈などを受け入れる。」

　「日本人体解剖学」では以下のように解説している。

「深在および浅在の静脈からなり、浅在の静脈は浅側頭動脈の分布域にほぼ一致し、深在の静脈は顎動脈の分布域に一致する。翼突筋静脈叢から起こり、顎関節の後下側で浅側頭静脈と顎静脈とが合流し、外頚動脈に沿い耳下腺に覆われながら下行し、下顎角の後側で内頚静脈あるいは（総）顔面静脈に注ぐ。」

　そして、「日本人体解剖学」では下顎後静脈に注ぐ静脈として以下の5つを挙げている。

　・浅側頭静脈　　・中側頭静脈　　・顔面横静脈　　・顎静脈　　・翼突筋静脈叢

　他の解説文との違い -Ⅰ ）「日本人体解剖学」では前枝および後枝に関しては全く言及していない。

　他の解説文との違い -Ⅱ ）中側頭静脈および顔面横静脈を下顎後静脈に注いでいる静脈と考えたとき、下顎後静脈の起始部は上記のイラストよりもかなり上部になる。（頬骨弓の後端あたり）

　上記でも記しているが、「日本人体解剖学」では以下の5つを下顎後静脈に注ぐものとしているが、このサイトでは少し異なる解釈でとらえている。

　・浅側頭静脈　：　「下顎後静脈に注ぐ」というよりは、顎静脈とともに下顎後静脈を形成している。

　・中側頭静脈　：　頬骨弓の後端付近で浅側頭静脈に注ぐ。　

　・顔面横静脈　：　頬骨弓の後端付近で浅側頭静脈に注ぐ。

　・顎静脈　：　「下顎後静脈に注ぐ」というよりは、浅側頭静脈とともに下顎後静脈を形成している。

　　　　　　　　　ただ、顎静脈は複数あると思われるので、下部のものは「下顎後静脈に注ぐ」と解釈できる。

　・翼突筋静脈叢　：　？

　以下は「 Wikipedia 」の解説文となる。

「 The retromandibular vein ( temporomaxillary vein, posterior facial vein ), formed by the union of the superficial temporal and maxillary veins, descends in the substance of the parotid gland, superficial to the external carotid artery but beneath the facial nerve, between the ramus of the mandible and the sternocleidomastoideus muscle.
It divides into two branches: