骨盤の大坐骨切痕と小坐骨切痕は、仙結節靭帯と仙棘靭帯が交差することによって、それぞれ大坐骨孔と小坐骨孔を形成する。 また、大坐骨孔はその通過する梨状筋により上部の梨状筋上孔と下部の梨状筋下孔に分けることができる。
「船戸和弥のホームページ」には以下のような解説が見られる。
「寛骨の大坐骨切痕は、仙結節靱帯と仙棘靱帯によって下方を閉ざされて大坐骨孔になる。この孔は梨状筋が通ることによって、さらに梨状筋上孔と梨状筋下孔とに分かれ、前者を上臀動静脈・神経が通り、後者を坐骨神経のほか下臀動静脈・神経、内陰部動静脈、陰部神経、後大腿皮神経が通る。」
また、以下は「Wikipedia」の解説文となる。
「The greater sciatic foramen is an opening (foramen) at the back of the human pelvis. It is formed by the sacrotuberous and sacrospinous ligaments. The piriformis muscle passes through the foramen and occupies most of its volume.
Structure: It is bounded as follows:
Function: The piriformis, which exits the pelvis through the foramen, occupies most of its volume.」
■ 通過するもの ■
以下の一覧表の作成に当たっては「日本人体解剖学 (上巻) 」、「船戸和弥のホームページ」、そして「Wikipedia」を参考にした。
注意)「日本人体解剖学 (上巻) 」や「船戸和弥のホームページ」には、「神経」の6の「内閉鎖筋への神経」と7の「大腿方形筋への神経」に関しての言及は見られない。
筋 肉 |
1 |
|
piriformis muscle |
|
動脈
|
1 |
上殿動脈 |
superior gluteal artery |
梨状筋上孔 |
2 |
下殿動脈 |
inferior gluteal artery |
梨状筋下孔 |
3 |
内陰部動脈 |
internal pudendal artery |
梨状筋下孔 |
静脈
|
1 |
上殿静脈 |
superior gluteal veins |
梨状筋上孔 |
2 |
下殿静脈 |
inferior gluteal veins |
梨状筋下孔 |
3 |
内陰部静脈 |
internal pudendal veins |
梨状筋下孔 |
神経
|
1 |
上殿神経 |
superior gluteal nerve |
梨状筋上孔 |
2 |
下殿神経 |
inferior gluteal nerve |
梨状筋下孔 |
3 |
|
sciatic nerve |
梨状筋下孔 |
4 |
後大腿皮神経 |
posterior femoral cutaneous nerve |
梨状筋下孔 |
5 |
陰部神経 |
pudendal nerve |
梨状筋下孔 |
6 |
内閉鎖筋への神経 |
nerve to obturator internus |
梨状筋下孔 |
7 |
大腿方形筋への神経 |
nerve to quadratus femoris |
梨状筋下孔 |
【参考になるサイト】
・イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅰ
・イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅱ
・イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅲ
・イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅳ