以下はその下の外膜に関する資料を私なりにまとめたものとなる。
外膜とは
同じようなものに漿膜があるが、その違いは
ただし、以下の2つに関しては、「外膜」という名称を伴うが細胞層を含んでいる。
以下に、「外膜」に関する資料を集めてみた。
■ 日本人体解剖学 (下巻) ■
「臓器の全周ではなく一部(上行結腸、下行結腸など)または全周(食道など)が漿膜を持たず判然とした境界がなく、結合組織のみで包まれる部位を外膜という。 」
■ ウィキペディア ■
外膜(がいまく、英: adventitia)は、器官、血管、その他の構造における結合組織の最外層。例えば、tunica adventitiaと呼ばれる動脈を包む結合組織は動脈とは無関係であるとみなされている。外膜の役割はある程度は器官を包む組織の層である漿膜より優先する。腹部においては、腹部かあるいは腹部後方かにより器官を包む膜は外膜と漿膜に分かれる。
- 腹部器官は漿膜に包まれる(中皮の層、臓側腹膜)。
- 腹部後方の器官は外膜に包まれる(疎性結合組織)。
消化管において、外筋層の多くは漿膜によって境界される。しかし、胸部食道、上部結腸、直腸の外筋層は外膜によって境界される(十二指腸の外筋層は両者によって境界される).。
胆嚢の結合組織は外膜によって肝臓の表面と、その他の表面とは漿膜によって境界される。
■ 1年生の解剖学辞典 (一部省略)■
外膜とは、内臓などの一番表面を覆っている層によく使われる名前。
内臓などの表面には、線維の少ない、ゆるい結合組織(=疎性結合組織)の層があることがある。その器官と周囲の構造との間を埋め、ゆるく固定し、クッションの働きもある。脂肪組織も混ざる。
外膜のある器官の例:血管(動脈、静脈)、食道、精嚢
外膜とは呼ばない場合
器官の表面の結合組織の層なのに、外膜と呼ばない場合もある。
腹膜、強膜などにおおわれている場合
その器官が、腹膜、胸膜などに覆われている場合は、外膜っぽい疎性結合組織の層のすぐ外側に中皮が1層あることになる。結合組織と中皮をあわせて、漿膜と呼ぶ。胸膜や腹膜は漿膜。
例 :肺、胃、脾臓
例外 :器官が漿膜に覆われているのに外膜と呼ばれる例: 心臓の心外膜?(=心膜)、子宮の子宮外膜?
密性結合組織の層の場合
器官を包んでいる結合組織が、線維が多く、はっきりした強い膜(=密性結合組織)のとき(器官が強い殻に包まれているようにみえる)は、外膜でなく、被膜?と呼ばれる。
例 :腎臓、前立腺
特殊な構造の外膜
心外膜
心臓の外膜とは、つまり 心外膜?とは、心膜の一部で、心臓の壁の厚い心筋層の外側を覆っている薄い膜。脂肪組織の多い疎性結合組織とその表面の中皮とからできている。
子宮外膜
子宮の外膜とは、つまり子宮外膜?とは、子宮の外側を覆っている薄い層のこと。全体として線維をそれほどびっしり含まない結合組織(=疎性結合組織)の層で、表面に腹膜の中皮がある。
【参考になるサイト】
・動脈のイラストを掲載しているサイト-Ⅰ
・組織学的な写真を掲載しているサイト-Ⅱ