外側半月 ( がいそくはんげつ、英:lateral meniscus

 

 膝関節の外側(大腿骨脛骨の外側顆に挟まれる形)にある関節半月(または半月板)のことで、線維軟骨よりなる。

 

日本人体解剖学 (上巻) 」には以下のような解説が見られる。

「小さく、ほとんど円形を呈し、その前脚は顆間隆起の前で脛骨に、後脚は外側顆間結節に固定される。外側半月の後部から前十字靭帯に加わる前半月大腿靭帯が、後十字靭帯へ加わる後半月大腿靭帯がある。 」

 

 

 以下は「船戸和弥のホームページ」に見られる解説文となる。

「外側半月はほぼ環状を呈する。その付着部はたがいに近接しており、半月の幅はだいたい同じである。外側半月は内側半月よりも可動性が大きい。その前方端の脛骨への付着部は顆管隆起intercondylar eminenceの直前にあたる前顆間区の部分にあり、後方端の脛骨への付着部は顆管隆起の直後にあたる後顆管区の部分にある。外側半月の後方端から小線維束が出て、後十字靱帯に沿って大腿骨の内側顆にまで達するのが普通である。外側半月の辺縁部は膝関節の外側側副靱帯から、膝窩筋腱で隔てられており(膝窩筋腱の一部が外側半月の辺縁部から起こる)、このために外側半月の基部の機械力に対する安定性は比較的乏しい状態となる。 」

 

  また、「ウィキペディア」には以下のような解説が見られる。

「膝の屈伸に応じて半月板も動き、内側半月板が6mm程度、外側半月板は12mm程度前後に移動する。周囲が関節包に繋がっており周囲側の分厚い部分3分の1弱は完全な軟骨組織でなく、そこから入った血管も部分的に走っているが、関節内側の半月板が薄くなっている部分には血管がない。この部分は同じく血管がない関節軟骨と同様に、栄養は関節液より得ているが、自己治癒能力はほとんど無く、過度な加重などによる断裂時には自然に再生することは望めない。」

 

右膝関節(前面)
右膝関節(後面)
右膝関節(内側面)
内・外側半月(上面)

 

【参考にしたサイト】

イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅰ(上と前面から見たイラスト)

イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅱ(膝関節の縦断面のイラスト)

イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅲ(実際の写真:上部より)

イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅳ(実際の写真:斜め前方より)