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毛周辺の構造
表皮
 

 

「日本人体解剖学」には以下のような解説文が見られる。

 最初の毛原基は、胎生三か月に表皮の肥厚、すなわち毛芽 (hair bud)として現れる。発育延長して、斜めに真皮中に突入して毛栓 (hair bulb)となる。毛栓の基部下方の結合組織中には細胞の増殖が起こる。これらの細胞増殖によって、毛乳頭の最初の原基を生じ、毛乳頭は次第に毛栓の棍棒状末端に陥入する。ついで無腔性毛栓の内部は、毛乳頭の上方にあたる中軸部に円錐形の細胞質、すなわち毛錐 (invaginated bulb) を区分するようになる。毛錐からは固有毛および内根鞘を生じ、毛錐を囲む細胞質は外根鞘となる。毛栓は初期には、なお内根鞘に囲まれる(付鞘毛)。
発生の進むにつれて、毛錐尖端上にある細胞は角化し、かつ崩壊して管腔、すなわち毛管を生じ、毛管は表皮中に入ると切線状方向に屈曲する。毛は次第に発育延長するに伴いその尖端をもって内根鞘を破り、さらに毛管を突き破って自由表面に達し、ついに直立するようになる。
 毛栓の傾斜側には、すでに早期に毛包腺原基の膨隆をきたし、またこれによりやや下方で後の立毛筋の起始部に第2隆起(毛壇)を症いる。硝子膜は、のちになって外根鞘周囲細胞から分泌される。

 

ま行

 

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