固有掌側指神経 ( 正中神経の枝 )

 ( こゆうしょうそくししんけい、英 :proper palmar digital nerves )

 

正中神経の固有掌側指神経とは

  

 ・尺骨神経の掌枝(の浅枝)からも小指に2本、そして薬指の内側(尺側)に1本、合計3本の固有掌側指神経が出ている

  ので、片手には各指2本ずつ、合計10本の固有掌側指神経が存在している。

  正中神経の固有掌側指神経( 合計 : 7本 ): 母指~中指に各2本ずつ。薬指の外側(橈側)に1本

  尺骨神経の固有掌側指神経( 合計 : 3本 ): 薬指の内側(尺側)に1本、小指に2本

  

 以下は「 日本人体解剖学 (上巻) 」の「総掌側指神経」の解説文となる。

「 正中神経の終枝である3本、すなわち第1、第2、第3総掌側指神経はさらに分かれて7本の固有掌側指神経となり、第4指(薬指)を境として橈側の手掌および指縁に分布する。 第1・第2および第3総掌側指神経は正中神経から(第4総掌側指神経は尺骨神経の浅枝から)起こる。
総掌側指神経の枝は掌面で指の皮膚を支配する。また、これらから起こる筋枝は母指側から第2あるいは第3虫様筋に分布する。各総掌側指神経は、掌面で各指の対向縁にいき、2枝すなわち固有掌側指神経に分かれる。
そのほか、第1総掌側指神経は、母指の外側にいく枝を出す。 」

 

 以下は正中神経の枝を簡単に表した図となる。

正中神経・尺骨神経(手掌部)

正中神経の前腕部

正中神経全体

右手・手背の皮神経

上枝の皮神経