硬膜枝 ( 脊髄神経 )  ( こうまくし、英 : meningeal branch

 

 脊髄神経の硬膜枝とは

 ・「 硬膜枝は交感神経幹からの細い枝を受け取る。」( Rauber-Kopsch解剖学

 ・「 脊柱管内の硬膜に分布する。」( 日本人体解剖学 (上巻)

 ・「 分 布 : 椎間関節、椎間円板の線維輪、脊柱管の靭帯や骨膜 」( Wikipedia

 ・「 carrying pain sensation(痛覚)」( Wikipedia

 ・ 同じ名称の枝は三叉神経迷走神経にも見られる。

   

 以下は「 Rauber-Kopsch解剖学 」の解説文となる。

「 各脊髄神経からは1本の硬膜枝が出て,これが直ち 1本の細い枝を受けとるが,この細い枝は交感神経幹の枝からきているのである,硬膜枝はそれゆえ脊髄性の1根(その神経線維は50本)と交感性の1根(その神経線維は約100本)とからなるもので,これができあがるとすぐに椎間孔を通り,逆もどりして脊柱管のなかに達する.
そこで直ちに太さの異なる2本の枝に分れる.太い方の枝は脊柱管のなかを,その前壁に沿って上方にすすみ,細い方の枝は下方に走る.これらの枝がそれぞれ隣りの硬膜神経N. meningicusの出す枝と相合し,かくして左右各側に長く上下に延びた硬膜枝の係蹄Ansae meningicaeからなる腹方のきれいな縦の連鎖が生じ,これらの係蹄は上下にならんで脊柱の全長にわたっており,上方には頭部に続いている.これは全体としてPlexus meningicus ventralis(前硬膜神経叢)と呼ぶことができる.右側と左側の係蹄の凸縁は内側に向かっていて,細い小枝によってたがいに結合している.脊柱管の後壁にも細い神経が広がっており,これは上に述べた硬膜枝から枝分れしたものであるか,または交通枝から発したものであり,上行枝と下行枝に分れて,反対がわの神経と結合していることもあり,かくしてPlexus meningicus dorsalis(後硬膜神経叢)ができている.
頭蓋腔の壁における神経の広がりは大体においてこれと同じ規則に従っている.それに属する神経はすでに脳神経の項で三叉神経の3本の枝.迷走神経および舌下神経のそれぞれの硬膜枝Rami meningiciとして記載された.これらにも交感神経の小枝が加わっている. 」

 

 また、以下は「 Wikipedia 」の解説文となる。

「The meningeal branches of the spinal nerves (also known as recurrent meningeal nerves, sinuvertebral nerves, or recurrent nerves of Luschka) are a number of small nerves that branch from the spinal nerve near the origin of the anterior and posterior rami, but before the rami communicantes branch. They then re-enter the intervertebral foramen(椎間孔), and innervate the facet joints(椎間関節), the anulus fibrosus (線維輪)of the intervertebral disc, and the ligaments and periosteum(骨膜) of the spinal canal(脊柱管), carrying pain sensation(痛覚). The nucleus pulposus (髄核)of the intervertebral disk has no pain innervation.」

【 語 句 】

・ facet joints : 椎間関節  ・ intervertebral foramen : 椎間孔  ・ anulus fibrosus : 線維輪  ・ periosteum : 骨膜  ・ spinal canal : 脊柱管  ・ pain sensation : 痛覚  ・ ucleus pulposus : 髄核 

 

【参考になるサイト】

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イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅱ

イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅲ

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