・「Rauber-Kopsch解剖学」では「中隔後鼻枝」という呼称をもいい、「細い2~3本の神経」としている。
【翼口蓋神経節を出て蝶口蓋孔を通る神経全体図】
以下は「Rauber-Kopsch 解剖学」の解説文となる。
これらの枝(翼口蓋神経節の内側から出る枝)は翼口蓋孔(※)を通って鼻腔に入るもので,それに内側の枝と外側の枝とが区別される.内側の中隔後鼻枝は細い2~3本の神経で,その一部は鼻中隔の上部に分布するが,これらの枝のうちの1本は鼻口蓋神経N. nasopalatinusとよばれて,かなり長い経過をとり,中隔の骨膜と粘膜とのあいだを中隔後鼻動脈とともに前下方に進んで,切歯管に達する.
切歯管において両側の神経がたがいに合し,細い枝を口蓋粘膜の前方部にだす.この神経は知覚性の線維を中隔の下部の粘膜に送っている.かつ切歯管に入るまえに460頁で述べたように前上歯槽枝の鼻枝Ramus nasalisと結合する.これらの神経の口蓋に分布する枝は大口蓋神経N. palatinus majorと結合している.
※翼口蓋孔=蝶口蓋孔
【内側上行鼻枝/鼻口蓋神経の経過】
【翼口蓋神経節に出入りする神経全体図】
【翼口蓋窩に出入りする神経全体図】
|