陰茎海綿体神経叢 ( 交感神経幹からの枝 ) 

( いんけいかいめんたいしんけいそう、英 : corpus cavernosum penis plexus ? )

 

 陰茎海綿体神経叢とは

 交感神経系の骨盤部の神経叢だが、「 日本人体解剖学 (上巻) 」には以下のような解説文が見られる。

「 骨盤部に見られる( 自律神経叢には以下のものがある。)自律神経叢には交感神経だけでなく、仙骨部からの副交感神経も含む。」

 

 「日本人体解剖学 (上巻)」には以下のような解説文が見られる。

 「 深会陰横筋を貫いて陰茎根の背側に出て、陰部神経の枝を受け1本の大陰茎海綿体神経および数本の小陰茎海綿体神経となる。大陰茎海綿体神経は陰茎背面を前進して陰茎海綿体および尿道海綿体に深く分布し、小陰茎海綿体神経は陰茎根で陰茎海綿体穿入してこれに分布する。」

 

 以下は「Rauber-Kopsch解剖学 」の解説文となる。

「これは前立腺神経叢の続きをなして,尿道隔膜部に沿い,次いでいく本かの枝となって深会陰横筋を貫き,陰茎根の背側面に達し,そこで陰部神経の諸枝と結合している.この結合からは陰茎海綿体神経 Nn. corporis cavernosi penis が出る.これには若干の小陰茎海綿体神経 Nn. corporis cavernosi penis mmores と各側に1本ずつの大陰茎海綿体神経 N. corporis cavernosi major とがある.このうち前者は陰茎海綿体の根のなかに入る.(大)陰茎海綿体神経は尿道海綿体とそのがわの陰茎海綿体とに枝を出し,後者の背側面に沿って前方に走り,陰茎背神経の諸枝といく重にも結合し,けっきょく陰茎海綿体のなかで終る.」

 

 以下は下下腹神経叢から出る神経線維が形成する神経叢を簡単に表した図となる。