プロフィール

解剖学 - 筋系 - 船戸和弥のHP

 

船戸和弥のHP」の「Rauber-Kopsch解剖学」の上腕ニ頭筋の解説の引用文

 

 変異(日本人における上腕二頭筋の過剰筋頭の出現頻度は,体側数では古泉100側のうち26側(26%),足立887側のうち163側(18.4%),佐野(アイヌ)10側のうち4側(40%),白木は128側のうち28側(21.8%),シナ人では中野81側のうち7側(8.6%),個体数では古泉50体のうち19体(38%),足立269体のうち68体(25・3%),佐野(アイヌ)5体のうち2体(40%),シナ人では中野38体のうち7体(18.4%)である(古泉光一:日本医科大学雑誌,5巻,1063〜1083,1934;白木豊:愛知医学会雑誌,41巻,287〜290,1934).):この筋の全部,もしくは短頭または長頭が欠如することがある.この両頭が程度の差はあるがかなりの広がりにおいて独立する.両頭がそれぞれ重複していることがある.短頭の起始が烏口肩峰靱帯の上に延び,また長頭が結節間溝の中で,大と小の両結節,肩関節の関節包,大胸筋の腱から起っている.筋頭の数がふつうより多くなっていることがしばしばである.第3の頭ともいうべきものが肩甲骨,上腕骨および腕と肩の軟部組織のいろいろな所から起っている.

 4頭,さらに5頭あるものがいくたびか記載されている.−−二頭筋腱膜と筋腹との関係は個体的にはなはだ違っているが,それについてはLandauおよびScheuchzer, Mitt. naturforsch. Ges. Bern,1923を参照せよ.