環椎後頭関節 (かんついこうとうかんせつ、英:atlantooccipital joint)

 

 

・緩い関節包が取り巻く関節 

・「全体として、両側の関節は1個の楕円関節として頭に対しいて2軸性に働き、矢状軸を中心とする側屈と横軸を中心とする後屈を行う。」(船戸和也のHP)

・「この関節の周りには前・後環椎後頭膜があり、これらは靭帯のような機能をする。」(日本人体解剖学)

 

【構成する骨】

 

【関連する靭帯】

 以下の2つの膜が関節を取り巻き靭帯のような働きをしている。

 

【イラスト】

 

以下は「」の解説文となる。

「環椎後頭関節は環椎外側塊の上関節窩と後頭骨の後頭窩(大後頭孔の両側に位置する)との間の関節で、前者が関節窩となり、後者が関節頭をなす。左右の関節面の長軸を延長すると前方で交わること、環椎上関節窩は外縁が高まり、窩の面は上後内方を向き、逆に後頭窩の面は下前外方をむくことなどを考えると、両側の関節面は楕円球面の一部に当たっているとみなされる。したがって全体として、両側の関節は1個の楕円関節として頭に対しいて2軸性に働き、矢状軸を中心とする側屈と横軸を中心とする後屈を行う。

 環椎後頭関節を補強する靱帯として、前環椎後頭膜と後環椎後頭膜があげられる。

 (1)前環椎後頭膜:環椎前弓と大後頭孔前縁の間に張る。弾力線維を含む。

 (2)後環椎後頭膜:環椎後頭弓と大後頭孔後縁の間に張り、弾力線維に富む。外側端に椎骨動脈と第1頚神経を通す孔を残す。この膜は黄色靱帯のつづきとみなされる。 」