下肢を軽く開き、つま先を前方に向けて直立し、上肢は、指を伸ばし手掌を前方に向けて両腕を下垂した状態を解剖学的姿勢(または解剖学的正位:anatomical position)と言い、人体の位置や方位は全てこの解剖学的姿勢を元とする。

 

 下は「プロメテウス解剖学アトラス解剖学総論/運動器系 第2版 」を参考にしたもの ⇒

1
位置が高い

2
位置が低い
3
より体の腹側の近くに位置する
4
より体の背側の近くに位置する
5
内側
正中矢状面により近くに位置する
尺側
上肢、特に前腕で用いる
脛側
下肢、特に下腿で用いる
6
外側
正中矢状面により遠くに位置する
橈側
上肢、特に前腕で用いる
腓側
下肢、特に下腿で用いる
7
腔または器官の中心に近い位置
8
腔または器官の中心から遠い位置
9
近位
体肢において付け根に近い位置
10
遠位
体肢において付け根から遠い位置

 

 人体を通る平面(plane)は無数にあるが、よく用いられるのは以下の3つとなる。

1
矢状面

sagittal plane

頭蓋の矢状縫合に平行し、身体を左右に分ける垂直面で横軸と直交する。特に左右にニ等分する面を正中(矢状)面(median (sagittal) plane)と言う。

2
冠状面

coronal plane

前頭部ないし頭蓋の冠状縫合に平行し、身体を前後に分ける垂直面で矢状軸と直交する。=前頭面 (frontal plane)

3
水平面

horizontal plane

身体を上下に分ける面で、縦軸と直交する。

 

 人体を通る軸(axis)は無数にあるが、よく用いられるのは以下の3つとなる。

1
縦軸

longitudinal axis

地面に対して垂直になる軸 = 垂直軸

2
矢状軸

sagittal axis

地面に対して平行になり、冠状面と直交する軸 

3
横軸

transverse axis

地面に対して平行になり、矢状面と直交する軸 = 水平軸