弾性円錐( だんせいえんすい、英:elastic cone )

 

以下の解説から、「Wikipedia」では「弾性円錐=外側輪状甲状靭帯」としている。

「The conus elasticus (or elastic cone) is the lateral portion of the cricothyroid ligament.」

 疑問) 弾性円錐の上縁は声帯ヒダとなるはずである。よって、外側輪状甲状靭帯の付着部とは異なってくる。

  

ただ、「日本人体解剖学」の「輪状甲状靭帯」の解説文では少し内容が異なる。

(輪状甲状靭帯は輪状軟骨)弓と下甲状切痕との間に張り、中央を輪状甲上枝(動脈)が貫く、弾性円錐の前方部となり、左右の輪状甲状筋の間で喉頭の外方から見える。

また、「日本人体解剖学」の「喉頭の粘膜下組織」では以下のような解説文が見られる。

(喉頭の粘膜下組織には)弾性線維が非常に多く膜様を呈し、喉頭弾性膜という。喉頭弾性膜の喉頭蓋軟骨外側縁と披裂軟骨内側面および小角軟骨の間に張り、喉頭の下方部では前は甲状軟骨、輪状甲状靭帯より後は披裂軟骨、下は輪状軟骨などに移行し、全体として円錐形を呈し弾性円錐と呼ばれる。

 

以下にインターネットで画像検索をして「elastic cone」と指し示しているイラストを掲載しているサイトをいくつかピックアップしてみた。

イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅰ

イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅲ

イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅳ

イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅴ 

イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅴ 

 

 

弾性円錐

(正中断面)

喉頭軟骨

(上方より) 

前提ヒダ・声帯ヒダ

(冠状断面)

 輪状甲状靭帯

 

以下は「Wikipedia」の解説文となる。

 The conus elasticus (or elastic cone) is the lateral portion of the cricothyroid ligament.
 The lateral portions are thinner and lie close under the mucous membrane of the larynx; they extend from the superior border of the cricoid cartilage to the inferior margin of the vocal ligaments, with which they are continuous.
 These ligaments may therefore be regarded as the free borders of the lateral portions of the conus elasticus, and extend from the vocal processes of the arytenoid cartilages to the angle of the thyroid cartilage about midway between its upper and lower borders.

【語句】

・cricothyroid ligament:輪状甲状靭帯 ・mucous membrane:粘膜 ・larynx:咽頭 ・cricoid cartilage:輪状軟骨 ・vocal ligaments:声帯靭帯 ・vocal process:声帯突起 ・arytenoid cartilage:披裂軟骨 ・angle of thyroid cartilage:甲状軟骨の角(?)