中咽頭 (ちゅういんとう、英:oropharynx)

 

 咽頭腔を3つに分けたうちの一つで、上・下咽頭に挟まれて真ん中に位置し口腔と通じている。咽頭口部とも。

 

 

 

【もっと詳しく】

日本人体解剖学 (下巻) 」には以下のような解説が見られる。

「前方は口峡において口腔につづき、上方は軟口蓋に、下方は喉頭に至る。口蓋舌弓と口蓋咽頭弓の間には口蓋扁桃があり、咽頭扁桃、舌扁桃、耳管扁桃とともに、咽頭を取り囲んで、いわゆるワイダイエルの咽頭輪(Waldyer’s tonsillar ring)を形成する。」

 

 私は、このサイトの解剖学の項の作成にあたってベースとしている書籍やサイトはいくつかあるが、その中でもメインとしているは、たびたび引用文を用いている南山堂から出版されている「日本人体解剖学 (上・下巻) 」である。

 下巻の312ページには、咽頭口の3つの区分として上記のイラストのように3色に色分けされたイラストが掲載されていて、「咽頭の鼻部」や「咽頭の喉頭部」などのように名称の記入も見られる。ただ、上の「もっと詳しく」にある引用文の「前方は口峡において口腔につづき、上方は軟口蓋に、下方は喉頭に至る。」という解説と、イラストの中咽頭を表す範囲は異なるような気がしてならない。もしかすると、そう思うのは私の解剖学に対する知識がまだまだ不足しているのに起因よるのかもしらないが、ネットで画像検索をかけても咽頭を表す範囲は統一されていないので、いくつかの考え方があるのかもしれない。また、咽頭と咽頭腔を明確に区別していない資料も多いように思われる。

 

【 関連語句 】

1
 口峡
 fauces
2
 口蓋舌弓  palatoglossal arch
3
 口蓋咽頭弓  palatopharyngeal arch
4
 口蓋扁桃  palatine tonsil
5
 ワイダイエルの咽頭輪  Waldyer’s tonsillar ring

 

【イラスト・写真を掲載しているサイト】

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イラストを掲載しているサイトⅣ

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