層板顆粒( そうばんかりゅう、英:lamellar granule ) ・「表皮の有棘細胞および顆粒細胞の細胞質内に存在する顆粒」(健康用語WEB事典) 「日本化粧品技術者協会のHP」では以下のように解説している。 「ケラチノサイト(表皮角化細胞)のうち顆粒細胞中に認められる顆粒の一つ.ラメラ顆粒、オドランド小体ともいう.約10〜30 nmの球状の顆粒で膜によって包まれており、角層細胞間脂質の前駆体であるリン脂質、グルコシルセラミド、スフィンゴミエリンなどを含む.これらの脂質はラメラ構造を形成しており、電子顕微鏡での観察により層状構造が観察されることから、層板顆粒と名づけられた(図).層板顆粒は、細胞内小器官であるゴルジ体に由来しており、角層細胞間脂質の前駆体のみならず、グルコシダーゼ、ホスファターゼなどの酵素も含んでいる.これらの加水分解酵素は細胞間脂質が角層細胞間に分泌された後の修飾反応に関与して、ラメラ構造の再構築に寄与していると考えられている.(平尾哲二) 」 また、以下は「健康用語WEB事典」の解説文となる。 「表皮の有棘細胞および顆粒細胞の細胞質内に存在する顆粒。ラメラ顆粒とも。*1*2 大きさは0.1〜0.3μm。内部に規則正しく配列した層板構造を持つ。約7nmの厚さの5層構造の円盤の重積によって構成されると考えられている。*3 スフィンゴミエリンやグルコシルセラミドなどの脂質が蓄積されている。層板顆粒は顆粒細胞が角質細胞へ分化する際に細胞間へ分泌され、同時に蓄積されていた物質は必要に応じて層板顆粒に存在するスフィンゴミエリナーゼやβ-グルコセレブロシダーゼによって加水分解されてセラミドとなる。」