【輪状軟骨板の特徴】
1. 後面正中線に正中稜と呼ばれる垂直に走る隆起線がある。
2. 正中稜の両側は凹んでいて板窩と呼ばれ、後輪状披裂筋の起始部となる。
3. 輪状軟骨弓との境界に甲状軟骨の輪状関節面と関節する甲状関節面が見られる。
4. 上縁の中央部は凹みが見られ、その両側には楕円状の披裂関節面があり、披裂軟骨と関節している。
・「(輪状軟骨は)前方から後方に向かって著しく高さを増し,後方では2~2.5cmであるが,前方では0.6~0.7cmにすぎない.」(Rauber-Kopsch 解剖学)
以下は「日本人体解剖学 」の「輪状軟骨」の解説文となる。
「硝子軟骨に属し、無対性である。甲状軟骨の下方にあって、下方は鱗状気管靭帯を介して第1気管軟骨につながる。指輪状で、特に前方から後方に向かって高くなる。輪の前部は弓形で(輪状軟骨)弓といい、後部は方形板状に拡大し、これを(輪状軟骨)板という。板の後面正中線には垂直に走る隆起があり、正中稜という。正中稜の両側は凹み、板窩といい、後輪状披裂筋の起始するところである。板と弓の境には小円形の関節面があり、甲状関節面といい、甲状軟骨の輪状関節面に対応する。板の上縁の中央部は凹み、その両側に楕円形の関節面がある。これを披裂関節面といい、披裂軟骨と接する。」
以下は「Wikipedia」の解説文となる。
The Cricoid Cartilage (cartilago cricoidea) is smaller, but thicker and stronger than the thyroid, and forms the lower and posterior parts of the wall of the larynx. It consists of two parts: a posterior quadrate lamina, and a narrow anterior arch, one-fourth or one-fifth of the depth of the lamina.
The lamina (lamina cartilaginis cricoideæ; posterior portion) is deep and broad, and measures from above downward about 2 or 3 cm.; on its posterior surface, in the middle line, is a vertical ridge to the lower part of which are attached the longitudinal fibers of the esophagus; and on either side of this a broad depression for the Cricoarytænoideus posterior.
【 語 句 】
・thyroid (cartilage) :甲状(軟骨) ・larynx :喉頭 ・lamina :薄板 ・longitudinal :縦の ・esophagus :食道 ・Cricoarytænoideus posterior :後輪状披裂筋
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