【特 徴】 ※参考:「Rauber-Kopsh解剖学」 詳しくは下の本文を参照のこと。
・蝸牛管の全長を貫いて1列にならんでいる
・基底部に集積した原形質の部分は床細胞(Bodenzelle)ともよばれる.
・以下の4部構成となる。
1. 足板:矩形をなし、基底板および隣の細胞と強固に付着
2. 体:角質線維と思われる縦に走る線維が明瞭、隣の細胞とのあいだに柱間隙という隙間が見られる。
3. 頭:端が太鼓のバチのように太くなり、その外側はえぐれていて外柱細胞のものと接合
4. 頭板:基底板とほぼ平行しており、矩形で薄く長い。
5. 被蓋板:
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コルチトンネル周辺 |
内柱と内柱細胞 |
コルチ器 |
コルチ器(除蓋膜) |
「Rauber-Kopsh解剖学」では以下のように解説している。
「 これ(柱細胞)には内柱Innenpfeilerと外柱Außenpfeilerとがある.柱という名前であるが,いずれも細胞と同格めものであって,細胞体の一部が剛い靱帯様の構造すなわち柱Pfeilerになっているのである.また細胞体のうちでこのような変化を示さない部分は薄い層をなして柱を被い,基底部ではそれがとくに多く集まって核をつつんでいる.基底部に集積したこの原形質の部分は床細胞Bodenzelleともよばれる.内柱は神経孔のすぐ外方で基底板の前庭階面に突出し,蝸牛管の全長を貫いて1列にならんでいる.内柱は垂直に立っているのではなく,その上端が外方へ傾いている.内柱から少し離れたところで基底板上にある外柱もやはり斜めに出ているが,これは内方へ傾いて,その上端をもって内柱に寄りかかつている.かくして内外の両柱はラセン弓Arcus spiralisとよばれるアーチをつくり,トンネルTunnelraumという三角形の空所を橋わたして囲むのである.
α)内柱はその原形質性部分を除けば剛い帯状の索をなし,その広がった面をトソネルに向けている.内柱は足板Fußplatte,体Körper,頭Kopf,頭板Köpfplatte,被蓋板Deckplatteからできている.足板は矩形をなして基底板上にかたく付いている.頭の端は太鼓のバチのように太くなっており,その外側がえぐれていて,そこに外柱の頭が接している.
S. 673
頭板はごく薄くて長く,矩形で,基底板とだいたい平行した面の上にある.その下面には外柱の舵をうけるための1本の縦の溝がある.頭板に対して柱頭からそれぞれ1本の下行する小さい突起が内方へ出て,2つの有毛細胞の自由端のあいだへ伸びて来ている.柱頭と頭板は隣りのもの同志で側面を非常に密に接しあっており,足板もそうである.しかし柱体と柱体のあいだには柱間隙Fissurae interpilaresというすきまがあいている.柱の実質は縦にすじがついており,これはおそらく角質線維を含むと思われる線維である.頭板もはっきりと縦走する線維の性状を示している.床細胞は柱体と基底板とにはさまれた鋭角のなかにある. 」
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