滑膜性の連結 ( かつまくせいのれんけつ、英:synovial joint ) いわゆる狭義の意味での「関節」、つまり「可動性の関節」を指す言葉だと思われる。ネットで「synovial joint」の訳を検索すると「滑膜関節」や「滑液関節」などとしているサイトがあるが、「日本人体解剖学 (上巻) 」の索引にはそのような名称は見当たらないし、逆に、「滑膜関節」で検索してもほとんど結果を得ることができないので、「滑膜関節」や「滑液関節」の呼称は一般的でないように思われる。 「船戸和弥のホームページ」では以下のように解説している。 「滑膜性の連結(狭義の関節)は両骨間に滑液を満たす関節腔のある連結で、一般に可動性が大きい。いわゆる関節は関節面、関節体、関節包および関節体の間にある関節腔。さらに必要に応じて補強靱帯、関節円板、関節唇および滑液包もみられる。2つの関節体からなる関節では、動く方の関節体を可動部、比較的静止している方を基部という。関節腔の内面に滑膜と呼ばれる組織があるものをいう。(恥骨結合のように骨間組織に空隙を含み得る連結でも滑膜を備えないものはこの分類には入らない)連結系の中で運動性が最も大きい。 関節の語を狭義に用いるとき、しばしば滑膜性の連結のみを指す。関節は老人性変化を受け、血管のない関節軟骨はその弾力性を失う。老人では軟骨におおわれた関節面に障害や退縮がみられる。また軟骨縁には増殖が起こってくる場合もある。この軟骨の増殖は後に遊走してきた骨芽細胞によって骨に改造されることもあり、この骨が運動を制限するように作用するこのような過程は椎骨の小さな関節で起こりやすい。しかし関節の変化はその関節が過度の働きを強いられるときには、若年者においても現れることがある。 」