鼻腔のほぼ中央に位置し、鼻腔を左右に仕切る壁。前方の軟骨部と後半の骨部よりなり、ともに粘膜で覆われている。湾曲していることはよくある。
【 動 脈 】
「プロメテウス解剖学アトラス 頭頸部/神経解剖」には以下のような解説が見られる。
「鼻中隔の動脈は、外頸動脈と内頚動脈の枝から起こる。鼻中隔の前部には、高密度で血管が分布するキーゼルバッハ部位と呼ばれる部位がある。この部位には、両方の主要動脈(外頸動脈と内頚動脈)からの血管が分布する。キーゼルバッハ部位は、鼻出血が最も起こりやすい部位である。」
そして、掲載されているイラストの動脈には以下の名称が記されている。
・蝶口蓋動脈(中隔後鼻枝)
・後篩骨動脈
・前篩骨動脈
※「ウィキペディア」には以上の動脈のほかに「大口蓋動脈」と「上唇動脈」の記述がある。
【 神 経 】
「プロメテウス解剖学アトラス 頭頸部/神経解剖」には以下のような解説が見られる。
「鼻中隔は、三叉神経(CN V)の枝による感覚性神経支配をうける。鼻中隔の前上部には、眼神経(CN V1)の枝が分布している。鼻中隔のそれ以外の部位には、上顎神経(CN V2)の枝が分布している。嗅神経(CN Ⅰ)の線維は、嗅粘膜の受容器から起こる。」
そして、掲載されているイラストの神経には以下の名称が記されている。
・鼻口蓋神経
・上顎神経(内側上後鼻枝)
・前篩骨神経(内側鼻枝?)
・嗅神経糸(嗅神経の線維)
なお、「ウィキペディア」の神経の項には「前篩骨神経」と「鼻口蓋神経」の2つの名称があるのみ。
・イラストを掲載しているサイト
・粘膜で覆われた鼻中隔のイラストを掲載しているサイト
・人体標本の写真を掲載しているサイトⅠ
・人体標本の写真を掲載しているサイトⅡ
・MRIの写真を掲載しているサイト
・鼻腔の解説動画(英語)