アラキドン酸( あらきどんさん、英:archidonic acid )

 

概 要
n-6系脂肪酸一覧表
参考となるサイト

 

・「4つの二重結合を含む20個の炭素鎖からなるカルボン酸で、生体でのアラキドン酸カスケードを担う脂質。 」(ウィキペディア

ウィキペディア」には以下のような解説文が見られる。

「ヒトでは、アラキドン酸はリノール酸を原料として体内で合成されるが、種によってはこの機能が十分でないため必要な量を生産することができないか、あるいは全く生産する機能を持たない。アラキドン酸は植物にはほとんど含まれないため、自ら十分な量を生産できない動物(ネコなど)は他の動物の捕食によって摂取する必要がある。 」

・「細胞間のシグナル伝達におけるセカンドメッセンジャーとして働く。」(ウィキペディア

 



【n-6系脂肪酸一覧表】

以下「ウィキペディア」を参考にして作成した一覧表になるが、n-3系の全てを収めているかどうかは不明。

多価不飽和脂肪酸
n-6
1

 リノール酸

植物油に多く、特にベニバナ油やコーン油(52-58%)、大豆油(52-58%)に多い。、必須脂肪酸、融点 -5℃ 狭義の必須脂肪酸
2

 γ-リノレン酸

リノール酸 を原料として生産できるが、多くは食物から摂取
3

 エイコサジエン酸

 
4

 ジホモ-γ-リノレン酸

γ-リノレン酸を伸長することによって得られる。
5

 アラキドン酸

主に母乳などに含まれ、体内ではリノール酸を原料にして生合成される。融点 -49℃
6

 ドコサジエン酸

 
7

 ドコサテトラエン酸

すべての不飽和結合がZ型(cis型)の異性体をアドレン酸と呼ぶ。
8

 ドコサペンタエン酸

 
9

 カレンジン酸

キンセンカ(英名:カレンデュラ)からこれが得られる。

 

【参考となるサイト】

以下は「ウィキペディア」の解説文となる。

アラキドン酸(アラキドンさん、: Arachidonic acid)は、不飽和脂肪酸のひとつ。4つの二重結合を含む20個の炭素鎖からなるカルボン酸で、ω-6脂肪酸に分類される。数値表現で 20:4(n-6)または20:4(Δ5,8,11,14)となる。
生体でのアラキドン酸カスケードを担う脂質。


存在と役割

細胞膜中のリン脂質(特にホスファチジルエタノールアミンホスファチジルクロリンホスファチジルイノシトール)として存在し、なかでもに多く含まれる。
アラキドン酸はホスホリパーゼA2によってリン脂質から遊離し、ここから プロスタグランジントロンボキサンロイコトリエンなど、一連のエイコサノイドがつくられ、また細胞間のシグナル伝達におけるセカンドメッセンジャーとして働く。これらの生合成過程や体内での作用はアラキドン酸カスケードと呼ばれる。
アラキドン酸は、ほとんどの哺乳類にとって必須脂肪酸であると考えられている。
必須脂肪酸の代謝経路とエイコサノイドの形成


摂取

主に母乳などに含まれており、欧米など諸外国では乳児用調製乳にも添加されている。
ヒトでは、アラキドン酸はリノール酸を原料として体内で合成されるが、種によってはこの機能が十分でないため必要な量を生産することができないか、あるいは全く生産する機能を持たない。アラキドン酸は植物にはほとんど含まれないため、自ら十分な量を生産できない動物(ネコなど)は他の動物の捕食によって摂取する必要がある。
自閉症スペクトラムの患者にアラキドン酸を平均228日間、経口投与し続けた結果、症状の一部改善が見られたという報告がある「自閉症スペクトラム障害の社会性障害におけるアラキドン酸の役割について」『日本精神神経学会』2010年。