はじめに
概 要 静脈の構造伴行静脈/皮静脈動脈と静脈の違い静脈還流
静脈の構造
・ 一 覧 五十音順部位別分類表
使用イラスト
 

 ・ 2011年 7月4日、一応「静脈」のページをアップするが、とてもこの時点で全ての静脈に関しての詳細ページやイラストを用意する時間は取れず、かなり中途半端な形でのアップとなってしまう。将来、充実を図るためのベースとしていきたいと考えているので、その点はご了解いただければ幸いである。

 ・ 2020年1月、リニューアルの作業を開始

 

 静脈は

  

      

   

   

   

  

 ・ 肺循環( 右心室 → 左右肺 → 左心房 )に属する 肺静脈 には、肺でガス交換を行って酸素を多く含んだ (oxygenated) 血液である 動脈血 (arterial blood) が流れることになる。

 上記の 肺循環 (pulmonary circulation) を 簡単に表した図を見て分かるように、全身からの静脈は心臓の 右心房 (left atrium) に、そして肺からの静脈は 左心房 に入ることになる。

  

 浅静脈と深静脈は多数の吻合によって連結されている。吻合枝内での血液の流れは必要に応じて血圧の高い方から低い方に流れ、それはある場所では深層から表層に、またある場所では表層から深層への血流になっている。

 特に密になっている吻合を静脈叢と言い、圧迫を受けやすい部位に見られる。

 ⇒ 静脈叢一覧

 

 「プロメテウス解剖学アトラス」では「心臓への静脈還流」ということで以下の3つの要素を挙げている。

■ 静脈弁 (venous valves) の開閉 ■

 弁なので直接的に静脈血を心臓へ送る作用はしていないと思われるが、弁が閉じることによって逆流を防止するため、その逆流防止作用が間接的に静脈血を心臓へ還流する作用にプラスになっていると思われる。

■ 動静脈連携 ■

 動脈拍動が伴行静脈に伝わって環流を促す。

■ 筋(肉)ポンプ (muscle pump) ■

 筋肉の収縮と弛緩がポンプのように働き、四肢の末梢の血流を心臓に戻す働き。特にふくらはぎの筋肉の筋ポンプ作用は顕著で「第二の心臓」などとも呼ばれることがある。

 また、以下のような解説文も見られる。

 「 静脈還流には、心臓の吸引作用(収縮期に弁口部が心尖側に移動することで生じる心腔圧化)も働く。長時間、同じ姿勢(立位や座位)で筋運動がおいと、静脈還流が阻害され、静脈内圧の上昇と静脈弁機能の低下を引き起こし、その結果、浮腫や静脈瘤などの循環障害を生じることになる。」