・「（動脈、神経と伴走する場合）多くは上位から順に静脈・動脈・神経の順に並ぶ。」（ 船戸和弥のHP ）
・「 各肋間静脈は、側胸壁、後胸壁、椎骨、および脊髄からの静脈血を集める。」（ 船戸和弥のHP ）
・「 第四～第十一肋間静脈は内胸静脈へそそぐ前肋間静脈と区別するためラテン名ではposterioresを付する。」（ 船戸和弥のHP ） ⇒ 英名 ： posterior intercostal veins
・「 日本人体解剖学 」では「 奇静脈系に注ぐ静脈の1つ 」としている。
まず、「 前肋間静脈 」に関してだが、詳しく解説している資料が見つからない。
・ 日本人体解剖学 ： その索引に名称すら見当たらず、肋間静脈の解説文には以下のような解説さえ見られるくらいである。
「（ 肋間静脈は ） 前方で内胸静脈と吻合する 」つまり、前肋間静脈という静脈の存在を認めてない？
・ 船戸和弥のHP ： 「 前肋間静脈は肋間腔の枝 」 肋間静脈の枝という意味なのだろうか？
・ Wikipedia ： 「 The anterior intercostal veins are the veins which drain the anterior intercostal space. 」
もし、肋間静脈と前肋間静脈が連続した血管ということになると、あ部分（胸骨に近い部分）を境に肋間静脈の血流は後方に流れ、前肋間静脈の血流は前方に流れるなることになると思われる。
「枝を出す」という表現が正しいかどうかは分からないが、インターネットで画像検索をしてみると、肋間静脈および前肋間静脈が直下の肋骨の上縁を走る枝(collateral branch)を出しているイラストを掲載しているサイトがある。伴行する肋間動脈に関しても同じような枝を出している。
左側と右側の肋間静脈では合流する静脈が異なり、個体差もかなり生じるようで、「 日本人体解剖学 」には「 変異に富む 」との解説が見られる。
・ 第1肋間静脈 ( ＝ 最上肋間静脈 ）： 左右とも腕頭静脈（ または椎骨静脈？ Wikipedia ）に合流する。
・ 第2～第3（ 又は第4 ）肋間静脈 ： 上肋間静脈 という共通幹を形成する。
左上肋間静脈は左腕頭静脈に注ぐ。そして、右上肋間静脈は奇静脈に注ぐこともあり、場合によっては右腕頭静脈に注ぐ。
・上記以下の肋間静脈：右側のものは奇静脈へ、そして左側のものは半奇静脈または副半奇静脈へ注ぐ。
「 左側で中位肋間のものは脊柱の前面を横切って独立して奇静脈にそそぐことも少なくない。」（ 船戸和弥のHP ）
以下は「 Wikipedia 」の解説文となる。
「 The posterior intercostal veins are veins that drain the intercostal spaces posteriorly. They run with their corresponding posterior intercostal artery on the underside of the rib, the vein superior to the artery. Each vein also gives off a dorsal branch that drains blood from the muscles of the back.
There are eleven posterior intercostal veins on each side. Their patterns are variable, but they are commonly arranged as:
【 語 句 】
・ intercostal spaces ： 肋間隙 ・ corresponding ： 対応する ・ rib ： 肋骨 ・ superior intercostal vein ： 上肋間静脈 ・ azygos vein ： 奇静脈 ・ accessory hemiazygos vein ： 副半奇静脈
【 イラスト掲載サイト 】
・ イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅰ
・ イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅱ
・ イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅲ
・ イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅳ
・ イラストや写真を掲載しているサイト-Ⅴ
|
