嗅神経 ( きゅうしんけい、英:olfactory nerve )
嗅神経とは
以下は嗅神経が神経系の中でどの位置にいるかを簡単に示した図となる。
脳神経の一般的な分類の仕方として、「頭部の特殊感覚を支配する神経」、「体性運動神経」、そして「鰓弓(性)神経」の3種類があるが、嗅神経は感覚性のニューロンのみで構成される「頭部の特殊感覚を支配する神経」の一つになる。
他の脳神経が脳幹から分岐しているのに対して、嗅神経と視神経の2つだけは脳幹から分岐していない脳神経となる。
以下は「船戸和弥のホームページ」の「嗅細胞」の解説の一部を箇条書きにしたものとなる。
・鼻粘膜の中に嗅覚受容器がある。
・嗅覚受容細胞は双極性のニューロンである。
・嗅覚受容細胞は特殊な樹状突起を、嗅粘膜内の支持細胞の間を通って、粘膜表面にのばし、尖端は嗅小胞という膨大部を作って終わる。
・嗅小胞から数本の毛状の運動毛が表面の粘膜内にのび出している。
・繊細な無髄の中枢性突起が嗅糸(0.2μmほどの細い軸索)を形成し、篩骨篩板にある篩骨孔を通って鼻腔から出て硬膜とクモ膜を貫き、前頭蓋窩の嗅球腹側に入る。
・嗅糸は双極性嗅覚細胞の中枢突起であって左右それぞれ20本ほどの束をつくるが、これをまとめて嗅神経と呼ぶ。
・嗅上皮は形態学的に感覚細胞の原始的な形態をとる
・嗅覚受容細胞は寿命が数日であって、その軸索は常に嗅球に向かって伸びてシナプスを新生している。
⇒ 参考となるイラスト-Ⅰ
また、「Wikipedia」では以下のように解説している。
「The olfactory nerve (Latin: nervus olfactorius) is typically considered the first cranial nerve, or simply CN I. It contains the afferent nerve fibers of the olfactory receptor neurons, transmitting nerve impulses about odors to the central nervous system, where they are perceived by the sense of smell (olfaction). Derived from the embryonic nasal placode, the olfactory nerve is somewhat unique among cranial nerves because it is capable of some regeneration if damaged. The olfactory nerve is sensory in nature and originates on the olfactory mucosa in the upper part of the nasal cavity.[1] From the olfactory mucosa, the nerve (actually many small nerve fascicles) travels up through the cribriform plate of the ethmoid bone to reach the surface of the brain. Here the fascicles enter the olfactory bulb and synapse there; from the bulbs (one on each side) the olfactory information is transmitted into the brain via the olfactory tract.[2] The fascicles of the olfactory nerve are not visible on a cadaver brain because they are severed upon removal.」
【参考になるサイト】